飼育員ブログブログ
2024年4月7日(日)電柵から学ぶこと ~設置の経緯~
リス・ムササビ舎や野鳥舎に設置した電柵について、連続記事として解説しています。
(前回の記事はコチラから!)
早速、本題へ。
なぜ、2か所の動物舎に電柵を設置したのでしょうか?
リス・ムササビ舎では、
2022の夏に2個体、2023年の夏に1個体のムササビが、頭を強く打って死亡しました。
現在展示しているイチゴも、同時期に頭を打って目の上が腫れあがっていました。
目の上が腫れあがったムササビのイチゴ
また野鳥舎では、
2023年の夏にシジュウカラが、同年の秋にヒヨドリが死亡し、
いずれも頭を打った痕跡が見つかっています。
それぞれの動物舎内に目立った闘争の痕跡はなく、
確かなことは不明ですが、動物舎外に出没した野生動物との干渉が原因として挙げられました。
そこでリス・ムササビ舎の近くにトラップカメラを仕掛けてみると・・。
ハクビシン・ホンドタヌキ・ホンドギツネ・アライグマ・ネコなど、
様々な野生動物を確認することが出来ました。
いずれも小獣舎やリス・ムササビ舎の裏道を、
匂いを嗅ぎながら徘徊していました。
(写真や動画が見たい方はコチラの記事をご覧ください)
通りすがりに動物舎内のムササビや野鳥が気になった野生動物が、
檻をドンドン叩いたり大きな声を挙げて驚かせたりしたのかもしれません。
ビックリした拍子に飛び上がった際、どこかに頭を打ったのでしょうか。
あくまで可能性の話ですが、
これらの野生動物が動物舎に触れないよう、
我々職員は対応策を取ることを決めました。
リス・ムササビ舎/野鳥舎担当 星野