生き物・学び・研究センターブログ
2018年5月16日(水)『国際生物多様性の日』記念イベント~あたらしい野生の地-リワイルディング-上映会・トークイベント~
5月22日は,国連が定めた「国際生物多様性の日」です。
この日を中心として生物多様性についての啓発活動や関連イベントが世界各地で開催されています。京都市動物園でも,今月は国際生物多様性の日記念としていくつかのイベントを行いますので,その第二弾をご紹介します!
2018年5月20日(日曜日),園内のレクチャールームにて,オランダの野生動物ドキュメンタリー映画の1日限定上映会とトークイベントを開催します。
上映時間は
①正午12時00分 – 午後1時37分と
②午後2時35分 – 午後4時12分となっています。
(音声:オランダ語,字幕:日本語)
トークイベントは
午後1時40分 – 午後2時30分に行います。
参加費は無料,入園料のみ必要となります。
今回上映するドキュメンタリー映画の撮影地は,オランダのオーストファールテルスプラッセン自然保護区。
首都アムステルダムからわずか50キロの海沿いに位置するこの自然保護区は,もともとは1968年に行われた干拓事業の失敗で放置された人工の土地でした。
しかし,人々に忘れられていた土地に,自然はあたらしい命を育んでいたのです。
本作品で最も象徴的な存在として,野生馬コニックの群れが登場します。
コニックは既に絶滅した東ヨーロッパが起源のターバンという馬の近縁種。リワイルディング(再野生化)の試みとして放たれ,環境に適応し,人間の直接的な介入の外で順調に個体数を増やしていきました。コニック,オジロワシ,アカシカ,キツネたち・・・保護区の風景とともに彼らのさまざまな生態と表情が伝わってきます。
トークイベントでは,本作品の日本語字幕を監修された明治大学の管啓次郎先生と,京都府立大学の松田法子先生をお招きし,映画の背景やリワイルディング(再野生化)という考え方,日本での上映に向けた活動などについて解説していただきます。
写真左:管啓次郎先生 写真右:松田法子先生
事前のお申込みは不要で,定員は各回80名となっています。
御興味がありましたら,ぜひ足を運んでみてください。
みなさまのお越しをお待ちしています!
京都市動物園 生き物・学び・研究センター 瀬古