生き物・学び・研究センターブログ

2015年6月12日(金)ローラのお見合い4(ローラ,タカシに会う)

手前からコイコ・ニイニ,ローラ,ジェームスです。
みんながのぞく扉の向こうにいるのは・・・

タカシ!

京都市動物園チンパンジー最後の砦(?)
タカシとローラとの格子越しのお見合いがスタートします。
早速興奮気味のタカシは扉の向こうで大きく口を開けて叫んでいます。

しかし最初のお見合い相手は…
ローラではなくジェームス。。
ローラとの馴致の関係で、数日会っていなかったジェームスとタカシ
ふたりのお見合い状態…。

後ろから覗き込むローラ。
ジェームスがディスプレイして離れると・・・

ローラがすっと寄って,タカシに会います。

タカシもローラの顔に指を伸ばして、触ります。
相変わらず順調なことで。

問題がなさそうだったので,そのまま予定を繰り上げてタカシも一緒になることになりました。
扉が開いた直後は興奮がはしります。

毛を逆立てているジェームスにみんなであいさつに行く様子。

ローラはタカシにもあいさつをして,タカシとふれあいます。

ニイニ,邪魔しないでー。

グルーミングするタカシとローラ。

そんなこんなでタカシとも問題なく知り合えたようです。

ローラはジェームスとタカシと初めて出会った日でしたが,よく興奮していたのは
もともといた3個体。
ローラはだれよりも落ち着いていました。

開始後約30分後には、だいぶ落ち着いた様子。
数日ぶりのジェームスとタカシもグルーミング。

なんとローラは,たった1日でオス2個体との同居ができるようになってしまいました。

新しいチンパンジーが群れに入るとき,群れのみんなから受け入れられるのにはときに年単位の時間がかかることもあります。

こんなふうに数日のうちにすんなり入れたのは,ローラがメスで,かつ社会性の高い個体だったからかもしれません。
チンパンジーの関係はときに時間とともに変わっていくこともあります。
これから先,どうなっていくのでしょうか。

ローラのはじめてはまだまだ続きます。

山梨(京都大学野生動物研究センター)


文責: 田中正之