2022年12月18日（日）獣医室だより191　医療機器をご寄付いただきました

この度、株式会社クイックガード様から、医療機器2点のご寄付をいただきました（外部リンク）。
早速ご寄付いただいた機器を使用して処置を行いましたので、ご紹介させていただきます。

一点目は、動物の体を温める装置です。
手術中の動物や状態の悪い動物は、体温が低下すると危機的な状況に陥ることがあります。
診療台にはヒーターが内蔵されているのですが、体全体に密着させて温めることが出来ませんでした。
これまでは湯たんぽを電子レンジで温め、冷めたらまた温めることで対応していました。
今回ご寄付いただいたこの装置では、一定温度の空気がクッション内に送り込まれ、常に動物の全身を温めることが出来ます。

今回フサオマキザルの去勢手術に使用し、低体温を予防することが出来ました。
体温を維持したからか、これまでの同種の麻酔と比較して、非常に早く覚醒してくれました。

もう一つ、血球計算機を更新していただきました。
これは、様々な動物の血液中の、赤血球数や白血球数を測定する機械です。
これまで旧モデルのものを使用していましたが、交換部品が廃盤となり、次に壊れたら修理できないと言われていました。
この度新モデルをご寄付いただき、今回麻酔をかけたフサオマキザルの血液検査に使用しました。
使い勝手も向上しており、検査速度を速めることが出来ました。

手術も無事終わり、血液検査でも異常は見られませんでした。
ご寄付いただき、本当にありがとうございました。

土佐