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2015年4月22日(水)カピバラの死亡について
京都市動物園で飼育中のカピバラが死亡しましたので,下記のとおりお知らせします。
記
1 死亡年月日
平成27年4月21日(火曜日)
2 死因
不正咬合による衰弱死
3 死亡個体について
⑴ 名前 カリン
⑵ 性別 メス
⑶ 年齢 1歳
⑷ 来園日 平成26年6月25日(水曜日)
⑸ 出生日 平成25年11月1日(金曜日)
⑹ その他 長野県須坂市動物園より来園しました。
4 経過
平成26年12月11日(木曜日),食欲不振のため麻酔をかけて口腔内を検査したところ,左上顎切歯及び左下顎第一臼歯の過長を認めたため,処置を行いました。その後,歯の疾患の予防のため,給餌内容の検討を行うとともに,麻酔下で歯のトリミング処置等を実施しました。平成27年4月18日(土曜日)に,右上顎切歯根尖部周囲に膿瘍を確認。4月21日(火曜日),下顎切歯の過長により上顎歯肉を再度損傷。臼歯の不正咬合も顕著だったため,再度麻酔をかけて緊急処置を行いましたが,治療の甲斐なく,16時40分に死亡を確認しました。
また,病理解剖の結果,上顎切歯の破折とそれに伴う下顎切歯の過長,臼歯の不正咬合および蝕歯による摂餌不良で衰弱が進み死亡したと考えられます。
(参考)カピバラ(げっ歯目テンジクネズミ科 英名:Capybara 学名:hydrochoerus hydrochaeris)
南アメリカ東部アマゾン川流域を中心とした,温暖な水辺に生息しています。泳ぎが得意で,前足の4本の指と後足の3本の指の間には水かきがついています。現存のげっ歯類の中で最も大きく,体高:105~135cm,体重:35~65kgで,寿命は5~10年と推定されます。
国内では,埼玉県こども動物自然公園,長崎バイオパークなど,日本各地の動物園で多数が飼育されています。