イベント

2019年4月13日(土)「野生動物学のすすめ」1日目(4園館連携WS)


京都市動物園,京都市青少年科学センター,京都府立植物園,京都水族館が「きょうと☆いのちかがやく博物館」として連携協定を締結して4年目に入りました。一昨年から京都市環境政策局環境管理課も加わり,生物多様性の大切さを知っていただくために一緒に活動しています。

2019年4月13日(土)は,快晴でした。

10時から始まった,「きょうと☆いのちかがやく博物館」連携のワークショップ。
写真は,「生物多様性クイズ」のブースです。


京都府立植物園の西原副園長と,園内の植物を巡るガイドツアー。


京都水族館の下村館長が独自の目線で動物園内の動物のガイドをするツアー

ブースには,毎年出展してくださる,(公財)日本モンキーセンターやNPOマハレ野生生物保護協会


市民Zooネットーワーク


ボルネオ保全トラスト・ジャパン

など,多くの自然保護や野生生物保全のために活動されている方々が集まってくれました。

午後は,講演会「京都の自然と野生動物とのかかわり」
京都大学大学院地球環境学堂の助教で,チマキザサ再生委員会のメンバーである東口涼さん。
「祇園祭とニホンジカ 〜伝統行事から野生動物との付き合いを考える〜」

京都の伝統的なお祭り,祇園祭の厄除け粽(ちまき)に使われるチマキザサは,古来,左京区の大原,花瀬地区で採取されたものでした。その笹が鹿の食害と地域の過疎化高齢化のため,供給が絶えてしまおうとしています。そのような地域の文化と野生生物とのつながりを知ることができました。

お話の最後に,祇園祭で使われる道具の材料に鹿の頭骨の一部が使われているとのことで,鹿も一方的な悪者ではなく,伝統文化と深くつながる存在だと知りました。

お二人目は,京大農学研究科で博士を授与されたばかりの小田 龍聖(おだ きみさと)さん,
「琵琶湖疏水と魚と水草」と題した講演で,動物園にもつながる琵琶湖疏水の生物相についてお話しいただきました。


動物園で植物や魚の話というと,不思議な感じかもしれませんが,実は自然界ですべてつながっているのだと思えた一日でした。


田中 正之