イベント

2017年4月15日(土)~2017年4月16日(日)「野生動物学のすすめ2017」を開催しました。

平成29年4月15日(土),16日(日)の2日間,
京都市と京都大学の連携9周年を記念した「野生動物学のすすめ」を開催しました。
ご案内のページはこちらです。
以下に開催報告を掲載します。

本事業は,京都大学と京都市の間で交わされた「野生動物保全に関する研究及び教育の連携協定」(平成20年4月18日締結)を記念した周年記念事業として,
また,4月15日については京都市動物園と京都府立植物園,京都水族館,京都市青少年科学センターの4園館連携事業として開催しました。

 今年度は動物園における研究及び教育体制を強化するための「生き物・学び・研究センター パワーアップ事業」としても位置づけました。
15日(土)には,京都大学総長であり,当園の特別学術顧問であり,また4園館連携の相談役でもある山極寿一先生をお迎えして,講演会を行いました。


山極先生(写真中央)と当園学術顧問の伊谷原一・京大野生動物研究センター教授。
伊谷先生は(公財)日本モンキーセンター(JMC)動物園長,山極先生はJMC博物館長でもあります。写真両端は,JMC学術部のキュレーターの方々。

「野生動物学のすすめ」は昨年から京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス(PWS)リーディング大学院の後援を受けており,PWSと深く関わるJMCもブース出展をしてくれています。JMCのホームページにも,「野生動物学のすすめ」に参加した記事が出ていました。JMCのホームページはこちら(外部サイトへのリンクです) 。

4月15日の午前中は,京都市青少年科学センターと京都府立植物園によるワークショップ,京都大学野生動物研究センターの杉浦先生によるワークショップがおこなわれました。


京都市青少年科学センター「昆虫がつくる繊維~「まゆ」から糸を取り出そう~」


京都府立植物園「副園長の園内ガイドin 動物園」


杉浦秀樹先生「動物の声を“見て”みよう」

午後は、山極先生の講演会。事前募集であっという間に定員に達するほどの人気ぶりでした。
連携記念の行事として,冒頭に片山園長から御挨拶いたしました。

大塚亮真(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科大学院生)
「ウガンダ共和国ブウンディの人々とマウンテンゴリラ」

山極寿一(京都大学総長/京都市動物園特別学術顧問)
「野生の窓としての動物園-ゴリラを例にして」

あっという間の2時間でした。講演の後,山極先生は気軽に参加者から求められたサインにも応じてくださり,みなさん大喜びでした。

同時刻に,「守れ!イチモンジタナゴ・プロジェクト!!」も実施しました。
こちらには4園館連携で京都水族館から下村館長も参加していただきました。

15日はあいにく午前中から雨が降り始め,午後には強く降ることもありました。
そんな中でも,ブース出展をしていただいたNPOの方たちです。日本モンキーセンター、ボルネオ保全トラスト・ジャパン,ポレポレ基金(POPOF)日本支部,マハレ野生動物保護協会,チンパンジー・サンクチュアリ・プロジェクトがそれぞれの活動を紹介する展示を行いました。

また,京都市環境政策局環境企画部環境管理課からも,ブース出展していただきました。

明けて16日は,好天に恵まれました。

この日は,野生動物研究センターの研究者によるワークショップが園内各所で行われました。

斎藤美保さん,川北安奈さん 「アフリカの草原」でキリンを観察してみよう!」


水野佳緒里さん「仲間とともに暮らすアジアゾウを観察してみよう」


山梨裕美さん,川上文人さん「チンパンジーをじっくり観察!~みんなでチンパンジーを喜ばせよう~」

レクチャールームでも,

京都市動物園「ゲノム解析実習」

午後は,「ゴリラのゲンタロウに挑戦」で,タッチモニターに向かう子どもたち。

「京都の森」では,京都大学農学部の高柳敦先生「“シカになって”シカを防ぐ-柵作りにチャレンジ!-」

実際にシカの侵入を防げる柵をニホンジカの前に設置しました。

*なお,「野生動物学のすすめ」に合わせて,今回協力してくれた京都大学野生動物研究センターの研究者の皆さんが,野生のフィールドで撮影した写真を提供してくれました。野生動物写真展は5月14日まで続きます。引き続き、お楽しみいただけます。

 

生き物・学び・研究センター田中正之(文責)