救護センターブログブログ
2016年12月14日(水)救護センターの冬の風物鳥?
今年もやってきました。
オオミズナギドリです。
笑っているような可愛らしい顔をしていますが,
嘴の先がかぎ状になっているので,
噛まれるととても痛いです。
救護センターへの去年の持ち込みは2羽でしたが,
今年は7羽の持ち込みがありました。
1羽も持ち込まれない年もあれば,
20羽近く保護される年もあったり,
その年によって様々です。
オオミズナギドリは夏に繁殖し,10月中旬くらいから
親鳥はヒナを置き去りにして
一足早く東南アジアやオーストラリア海域へ旅立ちます。
彼らは飛び立つのも降り立つのも不得意なので,
木によじ登り,ある程度の高さから飛び降りるようにして飛び立ちます。
(この爪が木登りに役立っています。)
残されたヒナたちは木登りを自力で練習し,1週間~10日後くらいに
親鳥のあとを追い,旅へと出かけます。
そうしてその頃に,市街地へよく不時着するので
救護センターに持ち込まれるのです。
右も左も分からないまま,DNAの導きを頼りに
旅へ出るわけですが,
途中で弱ったり,迷ったりしてしまうのでしょう。
内陸ではほとんど目にする機会のない鳥ですが,
彼らが飛んでいる=水面下に魚がいる ことが分かるので,
漁師さんたちからは,サバドリなどの愛称で親しまれ
有り難がられているそうです(^^)
救護センタースタッフ 勝見