救護センターブログブログ

2013年4月23日(火)絡まり事故のハト

絡まり被害にあったドバトの治療のお話です。写真は足に絡まった状態でお寺を歩いていたドバトです。

足にひもが絡んだドバト


足に糸が食い込んで,切れているように見えます。首に絡まっていたらと思うと,ぞっとしますね。

持ち込まれた時点では元気があり,絡んでからそう時間が経っていなかったのかもしれません。糸を取らずにそのままにしておくと,動いているうちにどんどん食い込んで絞められてしまい,悪化してしまう恐れがあります。

体力の確認をしてから,麻酔をかけて処置が行われました。

治療中の写真と足の様子


丁寧に糸を外していきます。食い込んでいる所は,傷の奥に入ってしまって見えなくなっているので,注意が必要です。何度も確認しながら慎重に取り除きます。
次の日から,足を痛そうにかばったり,血色がおかしくなってないか観察します。このドバトは,細菌感染を起こして指が腫れてしまったので,しばらく入院していました。

次は,防鳥ネットに絡まったドバトの写真です。


処置をする前は,傷より先の血のめぐりが悪く,青い色をしていました。糸が絞まって血が流れない時間が長いと,壊死してしまうことがあります。
このドバトは回復することが出来,止まり木にとまるのにも問題なく,しっかり握れるようになりました。

状態が悪い場合には,足を失う危険もある絡まり事故。
この2羽は放鳥することができましたが,毎回うまくいくとは限りません。
事故の起きない環境づくりが大切ですね。

救護センタースタッフ 森本