生き物・学び・研究センターブログ
2017年9月28日(木)夜に生きる小さいサルのお話③~ニョロニョロロリスとシャキシャキガラゴ~
さて,ここのところガラゴの展示場にいくつか変化があったことをお気づきの方はいらっしゃったでしょうか。
ガラゴの展示場に…
飛ばない『ガラゴ』?!
実はノイくんがガラゴの展示場でひっそりと暮らしています。
お隣のロリスの展示場から引っ越してきました。
野生ではほとんど子育てに参加しないオスのスローロリスたち。
原因ははっきりとはしませんが,そのせいか,ふだんは穏やかな動物ではありますが、ときおり飼育下では生まれたこどもを襲ってしまうことが報告されています。
リンちゃんがゆっくりと子育てに専念して,かつノイくんもこれまで通りの大きさのスペースで暮らせるように,関係者で頭を悩ませた結果,ガラゴの展示場に移動してもらうことにしました。
最初は警戒していた,ロリスとガラゴたち。
徐々に慣れていってくれました。
野生ではアフリカ(ガラゴ)とアジア(ロリス)に暮らしていますが,お互い近いなかまたち。
存在は意識しつつもケンカなどはなく,一緒の空間でそれぞれの暮らしをしているようです。
生きるペースが全然違うので,あらゆることにおいて素早いガラゴと,ゆっくりしたペースのロリス。
われわれがロリスのために作ったすべてのアイテムは,まずはガラゴのものになっていきます…。
新しいフードボックスから食べものを得るガラゴ(赤外線トラップカメラの映像のため白黒です。)。
時間が経ってからようやく使い始めるノイくん(ロリス)。
さて,期間限定のロリスとガラゴの同居生活。目を凝らしてロリスを見つけてみてください。
ちなみにロリスとガラゴの詳しい内容は,2017年11月4-5日に愛知県犬山市の日本モンキーセンターでおこなわれるSAGAシンポジウムでもお話する予定です。
山梨 裕美
生き物・学び・研究センター