飼育員ブログブログ
2021年8月4日(水)噴水池の攻防
本園の噴水池は,明治36年の開園当初からありますが,そこで暮らす生物相は安定しているわけではありません。
いろいろと変化しており,近年ではウシガエルの侵入がありました。
その対策として,卵を見つけて取り除くことで,生息数を減らしたいと思っていましたが,なかなか卵を見つけることが出来ず,気づけばたくさんのオタマジャクシが見られるように(黒い点がいっぱい)。
しかし,アメリカザリガニは,これまでの捕獲駆除の成果か,その生息数が減るとともに,大きさも小さくなっている印象があります。
また,先月のタナゴプロジェクトで白川の生物調査をした際に捕獲したオイカワを噴水池に放流したのですが,オタマジャクシの間をすり抜けるように泳いでいる姿を確認できました。
今後の目標は,スッポンやアオサギ等がオタマジャクシやアメリカザリガニを捕まえて食べてくれ,
外来種を減らし,在来種の生物相を安定させることです。その中で,イチモンジタナゴの繁殖技術を向上させ,噴水池への自然復帰も目指していますので,そんな噴水池の攻防にも注目して下さい。
副園長 和田