飼育員ブログブログ
2020年7月13日(月)獣医室だより069 ブラジルバクの顎
ツタンカーメンの黄金のマスクを見て,顎髭が気になったことはありますか。
私は子供のころ,あんな顎髭を生やして邪魔にならなかったのかと不思議に思っていました。
実際のファラオは,あんな髭を生やしてはなかったと知ったのはつい最近。
顎髭を接着剤でくっつけた博物館職員が訴えられた記事を読んだときの事でした。
さて,当園のブラジルバクのカルロスにも,黄金のマスクのごとく顎の盛り上がりがあります。
この時期になるとかゆくなるのか,よく擦って傷を作ってしまいます。
下から見た図。
顎の先が赤いですね。
残念ながら,ファラオマスクのように接着剤で治すわけにはいきません。
毎日消毒薬をスプレーしてもらい,化膿しないようにして治癒を待ちます。
動物たちの健康を守るのは,いつも飼育担当の地道な努力です。
この顎の盛り上がり,メスのミノリにはありません。
オス特有のものなのか,それともカルロスの個性なのか。
今度,他の動物園の獣医さんと相談してみようと思っています。
土佐