飼育員ブログブログ
2017年11月1日(水)最近の“はやり”
見上げる2頭。
ミノリ&ナット親子です。
何をしているかというと,最近グラウンドに設置した
“ブイフィーダー”を見上げています。
“フィーダー”とは“給餌装置”のことで,
中に餌を入れておくことで,動物達が工夫しながら
餌を食べる姿を観察することができます。
底には星形の穴が開いていて,ここから餌が落ちてきます。
食べたいときは鼻でブイをツンツンしたり,
底の穴に鼻を入れて振り回したりします。
こんな感じで頑張っていると,そのうち下に落ちてきます。
ナットは残念ながら届かないので下で待機。
※ナットが届く髙さだと,ミノリが足をかけて危ないため。
「お母さん!頑張ってもっと落として!」
ちゃっかり者の息子です(^▽^)
2頭の様子を観察していると・・・
「取るのめんどくさいんですけど~!」
とばかりにクレームをいれられてしまいました・・・f(^‐^;)笑
もちろんこれは嫌がらせで行っているのではなく,
“環境エンリッチメント”の一環として行っています。
環境エンリッチメントを簡単に説明すると,
飼育されている動物の福祉と健康をよりよい状態にしていくため,
飼育環境に対して行われる工夫の一つ,と言われています。
今回はその中でも“採食エンリッチメント”と呼ばれるもので,
野生に比べてどうしても短くなってしまう採食時間を,
フィーダーを使うことで延ばすことを目的としています。
さらには動物独自の行動を引き出させる効果もあり,
今回もフィーダーでの給餌を続けたことで,最初は鼻先や頭で
ブイを揺らすだけでしたが,底の穴に鼻を入れて振り回す方が
より餌が落ちやすいと気づいてからは,
ミノリもその方法を続けています。
ゾウだけじゃなく,バクも鼻を上手に使えるんです!(≧▽≦)b
クレームを入れてすっきりしたのか,再びブイの元へ。
今まで2~3分で食べきっていた餌を,
長い時では1時間以上かけて食べているときもあります。
少しでもヒマな時間が減らせるよう,これからも色々と
工夫してあげたいと思います。
まずは隣のカルロスの分を作らねば…
※13時以降にフィーダーで給餌していることが多いです(不定期)
ブラジルバク担当 アラマキ