飼育員ブログブログ
2017年5月23日(火)ツシマヤマネコの繁殖について
先日,ホームページでも発表がありましたが,5月11日にツシマヤマネコのメイが帝王切開にて2頭のアカチャンを出産しました。
ツシマヤマネコの繁殖期は1月~3月くらいがピークです。
キイチとメイは昨年はとんとん拍子に交尾までいきましたが,今年はとても苦戦しました。
(左:キイチ 右:メイ)
昨年はメイに対してとても紳士的に接していたキイチですが,今年はメイの発情がはっきりとせずにイラついたのか,攻撃的でした。
キイチの攻撃によって,メイがお腹にケガをしてしまい,大事な時に入院するハプニングもありました。
その時のお話はこちら。
その前に心疾患のまなぶが死亡するという悲しいことも繁殖期の真っ最中でした。
今年の繁殖はうまくいかないのでは…と焦りも出てきた3月過ぎ,ついにメイとキイチは交尾をしてくれました!
私は,この時点でとても嬉しくてたまりませんでした。
そのあとは,昨年の悲しい出産を繰り返さないためにこの1年「メイの自然分娩&育児」を目標にスタッフみんなでがんばってきました。
体制を昨年よりも一層強化して出産を待ちました。
残念ながら今年もメイは難産になってしまいましたが,ダクタリ動物病院の方々のご協力も得て,帝王切開にて母子ともに無事に出産を終えました。
その後は,メイに初乳をもらいながら人工哺乳で飼育しています。
ヤマネコ担当者だけでなく,多くのスタッフが一丸となって育てています。
これは生後1日齢のアカチャン。
今は体重も倍になり,すくすくと育っています。
もうすぐ目がひらくかなぁ・・・・
そして,母親のメイも元気に退院しました。
ちょっとほっそりしました。
まだ,傷口は痛々しいですが,元気にしています。
これからのツシマヤマネコたちにご期待ください!!
種の保存展示課 タカギナオコ