飼育員ブログブログ
2016年4月13日(水)一躍有名人
最近,某SNSで京都市動物園のペンギンの画像がちょっとした話題になりました。
「本日のごはん 未定」の掲示を切なげに見つめるペンギン・・・(気になった方はぜひ検索してみてください)
普段,あまりブログの話題にもあがらない子だったのでこの機会に紹介しようと思います!
画像に写っていたのはナンテンというメスのペンギンです。
この写真は排水口の上に立っているところですが,このナンテン,変わったところがたくさんあります。
まず,餌を食べるのが下手。
他のペンギンはスイーっと泳いでパクっと魚をくわえて食べますが,ナンテンはくわえても一度放してバタつきながらまた魚をくわえにいくという何とも二度手間な食べ方をします。
そして,オスに全くモテない。
冬から春にかけて繁殖期なのですが,28歳のおばあちゃんペンギンでさえオスからモテるのに,ナンテンはまだまだ若いのに一度もオスからモテているところを見たことがありません。
「本当にメスなんだろうか・・・」とすごく心配になります(^^;)
そして常に1羽でいます。
ペアの相手がいないのもあるかもしれませんが,みんなが陸にいても1羽でずーっとプールを泳いでいたり,
この写真の左端に写っているのがナンテンですが,巣から離れて1羽壁に向かって立っていたりします。
とても不思議なナンテン。今後も目が離せないですね。
そして今回お知らせしたいことがもう1つ。
2月20日に孵化したヒナが順調に大きくなり,ついに名前を決めました!
このヒナはハコベの子どもで,ハコベはナズナの姪っ子なので春の七草から「セリ」という名前をつけました。
初めは90gと頼りない大きさだったヒナが
1か月半ほど経って今では3㎏を超えて,大人と変わらない大きさに。
孵化したときからふわふわの羽に覆われていましたが,写真でも分かるように翼の先からふわふわの羽が抜けて大人と同じような羽が生えそろってきました。
大人と同じような羽になっても,1年目は大人とは模様が違います。
夏の換羽で大人と同じような模様になってしまうので,ヒナの模様が見れるのは夏までです!
今までずっと巣の中に閉じこもりっぱなしでしたが,最近巣の入り口からよく顔を出すようになったのでこれからどんどんヒナを見る機会が増えてくると思います^^
ぜひ元気に育ったヒナを見に来てください♪
ペンギン担当 なかはら