飼育員ブログブログ
2016年3月16日(水)同居に向けついに始動っっ!!!
一昨年11月にラオスからやって来た4頭の子ゾウたちと,
京都在住37年目の美都。
現在,別々のエリアで飼育している美都と子ゾウたちですが,
今美都がいるエリアは本来,成獣のオスを単独飼育するスペースで,
子ゾウのうちの1頭,オスの秋都トンカムが成獣になったらそこへ移ります。
(↓ゾウ舎見取図)
つまり,将来的に美都は子ゾウたち(少なくともメス3頭,冬美トンクン,春美カムパート,夏美ブンニュン)とメス飼育エリアで同居しなければなりません。
ゾウは年長のメスをリーダーとして成獣のメスとその子どもで群れを作って生活する動物で,美都を群れのリーダーとするには,早く子ゾウたちと同居させるに越したことはありません。
しかしラオスから来た当初,子ゾウたちはみんなまだ体が小さくて美都との体格・力の差がありすぎたため,
また,美都自身が新しい環境(新獣舎・子ゾウの搬入等)に慣れず大きなストレスを感じていたため,
同居はもう少し子ゾウたちが大きくなって,美都も落ち着いてからと思い,今まで行ってきませんでした。
搬入から1年が過ぎて子ゾウたちは順調に大きくなり,美都もまだまだ完全にとは言えませんが,かなり新しい環境に慣れてきました。
接触できなくとも(本当は接触できる状況なのですが,美都はまだそこまで寝室から出られません。。。)寝室とグラウンドでお互いに見えているので,かなり前から存在は確認し合えています。
様子を見ていても,以前は美都がよく子ゾウに向かって鼻を振り威嚇していましたが,今は落ち着いていて特に敵意はないようです。
そこでついに同居に向けて動き出すことにしましたっ!!
でもいきなり同じ部屋に入れて万一ケンカになってしまったら大変なので,
まずは柵越しでの顔合わせから。
柵で隔たれてはいますが,柵の間から鼻を伸ばせば互いに接触することが可能です!
隣り合う寝室へ入れるよう扉を開け,出入り自由にします。
無理に近づけるのではなく,接触はあくまで本人たちの自主性に任せ,嫌ならいつでも離れることができる状況で行います。
美都はさっそく隣の寝室へご出座。
しばらくすると子ゾウたちも寝室へ入ってきました!
さてさて,ドキドキのファーストコンタクトっ☆
いつもより近いところに美都がいるのでちょっとビックリΣ(・ω・ノ)ノ!
様子をうかがいながら慎重に近づきます。
美都も気になるようで,遠慮がちに鼻を伸ばします。
時間が経つにつれ,美都が積極的に鼻を出すようになってきました!
と同時に遠慮もなくなり,やや力強いタッチに…(;´∀`)
鼻を絡めたり,
においを嗅いだり,
背中に鼻を乗せたり。
よく接触しに行くのは,冬美トンクンと
春美カムパートです。
美都からの少々荒っぽい接触にも耐え,時々大声を上げたり,逃げたりはしますが,しばらくするとまた自分から美都に近寄っていきます。
(↓美都に鼻で頭を小突かれた春美カムパート。結構痛そうでした…)
ちなみに夏美ブンニュンは…
興味がないのか怖いのか,美都に近寄る様子は一切なし(-ω-;)。。。
それぞれの性格の違いがハッキリ表れました(´艸`*)
長くやりすぎて互いにストレスになるとよくないので,今日は1時間ほどで終了。
今後しばらくはこのような形で顔合わせを重ね,互いに慣らしていきます。
早く仲良くなってみんなで一緒にグラウンドへ出ようねっ!!
担当:くろ