生き物・学び・研究センターブログ

2016年3月25日(金)ゾウのグラウンドに畑が。。。

3月16日にゾウのグラウンドに畑を作りました。
どうして,グラウンドの中に畑なのか?
実はこのグラウンドまで「美都」に出てきて欲しいのです。
そこで,そのきっかけになるように,ここで野菜を作ろうという計画を立てたのです。
そして,3月4日に真砂土を搬入しました。

この時点では,これまでにもグラウンドの土の補充のために搬入していましたので,ゾウも落ち着いていました。
しかし,飼育実習生4名とともに作業をはじめると子ゾウたちは興味津々

美都はいつもと違う光景に驚いていましたが,ゾウの担当飼育員が餌を与え落ち着かせました。

そんな状況の中,まずは3つの山の土を平らにし,さらに,その上にゾウの糞の肥料を撒きました。
そして,土と肥料を混ぜるのに耕運機を使用。すると,低いエンジンの唸りに反応して子象ゾウたちが騒ぎ始めました。しばらくすると落ち着きましたが,この時,ご覧になっていた方はおそらく何事か!と思ったのではないでしょうか?

実習生にとってははじめての耕運機作業でしたが,うまく混ぜることが出来ました。この後,時間をかけて野菜作りに適した土になるのを待ちます。

ちなみに美都の部屋からは,こんな風に見えています。

最近の美都は馬栓棒(ませんぼう:写真左のトゲトゲのついた横棒)を鼻で触れるところまで出てこれるようになっています。
ここまで出てくるようになるには,担当飼育員の声かけや餌による誘導が効果的でした。
そこで,この畑を美都の好きなサツマイモの畑にすることで,グラウンドへ出るきっかけになればとの考えにつながっているのです。
なお,皆さんからは,このように見えます。


美都が畑の効果でグラウンドに出てきた時には,生息地で問題となっているゾウと農作物の関係も伝えるチャンスになります。
この計画が果たして思い通りにいくかどうかは???ですが,来園者の皆さんと一緒に取り組めればと考えていますので,その際は,是非ご協力をお願いします。
生き物・学び・研究センター 和田