救護センターブログブログ

2020年5月17日(日)そばにいるよ イソヒヨドリ

京都の森にある救護センター掲示板では
京都市内で見ることのできる野鳥を随時,紹介しています。
今回は,イソヒヨドリです。

このところ見かけることが多くなってきた鳥です。
見かけるというよりは,さえずりを聞くようになったという方が,しっくりきます。


毎朝,近所の屋根や手すりに止まって,よく通る声で歌っています。
繁殖期でなくても,お天気が良ければ,さえずるそうです。
年中鳴いている気がしていたのは,そのせいだったのですね。

私がイソヒヨドリを初めて見たのは,
山を切り開いて造成した閑静な住宅地でした。
屋根の上で,それはそれは美しい声で高らかにさえずっていました。
その音色に吸い寄せられるように近づくと
ヒヨドリのような,青とオレンジの鳥がいました。

1羽と思っていたら2羽! このブログの準備をしていて気づきました。

イソヒヨドリという名前が付いていますが,
磯辺だけにいるわけでもなく,ヒヨドリの仲間でもありません。
今となっては,名は体を表す,とは言い難い命名ですね。
かつては磯辺に生息していましたが,20世紀の終わりごろから内陸での繁殖が見られるようになり,今や都会にも進出しています。


里山ハイキングでも見かけました。山にもいます。

パッと見はヒヨドリっぽいですが,ヒタキ科の大形ツグミ類の鳥です。
胆が据わっているのか,近くでじっと観察していても,平気でエサを食べていたり,さえずったりします。

3年前に動物園の溝にはまって動けなくなっているのを保護され,放野したのが
懐かしい思い出です。

                               救護センター担当 吉川