救護センターブログブログ

2020年3月8日(日)2月の救護状況

<救護件数>
2月は鳥類5種5羽の搬入がありました。
そのうち,ホンドフクロウとシメが無事に野生へと帰っています。

               ホンドフクロウ

                 シメ

<救護原因>
ノネコに襲われてケガを負ったアオバトが搬入されましたが,
野生復帰が難しい程の重傷を負っていたため,
やむを得ず安楽処置となりました。

ノネコによる被害は爪や牙が野鳥の内臓にまで達している場合や,
翼の骨が骨折しているケースが多く,野生復帰率が非常に低いのが現状です。
 
                      ヒクイナ  起立不能になり,後に死亡

              マミチャジナイ  背部を爪でひっかかれる

日本全国でこのような被害が増加し,沖縄のヤンバルクイナや北海道のウミスズメなど,絶滅の危機に瀕している生物がいることが新聞やニュースで取り上げられることも増えてきました。

「ノネコは悪者だ!」ということを言いたい訳ではありません。

ノネコも元々は人間と一緒に暮らしていたペットでした。
人間の都合で捨てられたノネコたちは生きるために他の生き物を襲う,
食べ物を探し,ゴミを荒らす,生きているのですから当たり前に排泄もします。
それによる衛生環境の悪化。
感染症や交通事故により命を落とすことも少なくありません。
本来ペットとしてきちんと飼育されていれば,ノネコも野生動物も人間も不幸になるようなことは起こらなかったはずです。

<対策>
責任をもってペットを飼いましょう!
環境省が定める「動物の愛護及び管理に関する法律」では,ネコの健康や安全,周辺環境の保全の観点から室内飼養に努めることが求められています。
飼ったら捨てないことはもちろん,万が一に備えてマイクロチップの装着や
避妊・去勢手術を行い,みだりに増やさないことも必要です。

また,最近ではノネコを捕獲し,人間に慣れさせた上で再びペットとして新しい飼い主を探す自治体も増えてきています。
こうした取組にご理解とご支援をよろしくお願い致します。

我が家にもノネコから家族になった「まるまるくん」がいます!

救護センター担当 アベ

*便宜的に家庭で飼養されていないイエネコをノネコと表現しています。