救護センターブログブログ
2020年2月2日(日)真冬の迷鳥
シロハラミズナギドリが京都市内で保護されました。
この鳥はふだんは太平洋の小笠原諸島にいる鳥です。
今までに,秋の台風シーズンに迷鳥として保護されたことはありましたが,
冬は初めてです。
おそらく数日前の台風のような暴風が吹き荒れた日に,
風にあおられ,巻き込まれ,遠く京都まで飛ばされて力尽きたのでしょう。
ミズナギドリ類は翼がとても長いのに,脚は長くありません。
一旦,地上に降り立つと,羽ばたいても翼が地面についてしまい,
飛べたてなくなります。
飛べないし,エサもないし,じっとしているしかないのです。
このシロハラミズナギドリは衰弱の程度も低く,ケガもありませんでした。
動物園からカワセミのエサ用の金魚とモロコをもらって食べさせ,
数日後に大阪港まで放野に行きました。
大阪港にはいくつも大きな橋がありますが,なみはや大橋は海面からの高さが
45メートルあり,歩道も完備されているので,海鳥も人も安全に放野できます。
救護センターにいるときは,あまり羽ばたきもしなかったので,ちゃんと飛んでくれるか少し心配していましたが,「海が俺を呼んでるぜ」とばかりに飛び立っていきました。
動画も撮りましたので,こちらもご覧ください。
(おまけ)
ベタ踏みで有名な橋だそうです。いやあ,急坂ですね。
ここを歩いたので,いい運動になりました。
救護センタースタッフ 吉川