救護センターブログブログ
2020年1月23日(木)オオコノハズク,新天地へ
11月から保護していたオオコノハズクは,京都市動物園で飼育展示されることになり,1月20日に京都の森エリアに移りました。
「オオコノハズク」というブログを書いたのは,翼の傷が癒えた頃。
そこに至るまでは毎日,祈るような思いでした。
骨折した翼の状態が悪く,経過によっては断翼,あるいは淘汰(安楽死)も想定されていたからです。
オオコノハズクは注射や投薬にも耐え,エサもしっかり食べて体力をつけて頑張ってくれたお蔭で,断翼せずに済みました。
しかし,野生復帰は叶いませんでした。
動物園へ移動させるための手続きをとり,脚環をつけてもらいました。
足までモフモフの羽毛に覆われているので,窮屈そうに見えますが,
脚環は食い込んでいないので,大丈夫です。
展示に向けて,見られることに慣れる訓練を始めました。
落ち着かせるために設置した目隠し用の段ボールの囲いを,
日にちをかけて少しずつ外していきます。
しばらくは順調でしたが,突然,エサに手を付けなくなりました。
バレたか。
ええい,こうなりゃ一気に撤去や!
段ボールをすべて撤去し,代わりにアオキの枝を取り付けました。
木の葉に隠れているようでいて,
角度によっては丸見えの感じです。
気に入ってくれたのか,ここらで妥協してくれたのか,
食欲も戻ってホッとしましたが,日によって食べるエサがまちまちでした。
前日の残りを片付けながら,「昨日は馬肉の気分やったんや」と思ったり,
「マウスを食べるんなら,全部食べて!お残しは許しまへんで」と文句を言ったのは,今となっては懐かしい思い出です。
糞便検査もクリアするまでに時間がかかりました。
3回連続で陰性にならないといけないのですが,3回目で陽性反応が出ました。
これって実は「糞便検査あるある」で,よくあることです (>_<)
また投薬からやり直し。
駆虫薬をまぶした肉片を食べさせたのも,懐かしい思い出ですね。
救護センターを去る日に体重を量りました。
「何すんねん!」とビックリ眼です (@_@)
とてもシャイな子なので,京都の森エリアに移ってからは
ケージの奥で目を細めて木に擬態しています。
今日は,目隠しに使っているトウネズミモチに止まっていました。
どこにいるか,そぉ~っと探してくださいね。
救護センタースタッフ 吉川