救護センターブログブログ

2019年7月5日(金)目白

救護された野鳥についてブログに書くのは,
5月14日の「差羽」以来,久しぶりです。
サシバを放野してから,救護センターにはカワラヒワやキビタキ,ハヤブサなどが保護されて来ましたが,すぐに放野できたり,亡くなったりして,これといった話の種がなかったのです。

それから20日間,持ち込みはありましたが,到着したら既に亡くなっていたり,
巣立ちビナだったので元に戻してもらったりで,
受け入れできる野生鳥獣はなく,何にもない日々が続きました。

6月下旬にマガモとアオサギが運ばれてきましたが,相次いで亡くなり,
また何にもない日々が続くのかと思った矢先に,メジロがやってきました。

メジロは外傷はなかったものの飛べず,脳しんとうの疑いがあったので
保温した木箱の中で安静にさせました。
落ち着いた頃を見計らって,飛べるようになったか確認すると,
羽ばたきもせず,ピョンピョンと跳ねるだけです。
何,このスズメっぽい感じは!

まさかの巣立ちビナ? いやいや,尾羽は長いし,目の周りもくっきりと白いし。
ぶつかったショックで,自分はもう飛べないと思い込んでいる?
骨折はなかったけれど,激しい筋肉痛で羽を動かせない? 
飛べない原因は分からないままでしたが,鳥カゴの中で飛ぶ練習をしてもらうことにしました。

すると,わずか8センチの高さの止まり木に止まるのもやっとこさ。
 よいしょ,よいしょ
脚力だけでは無理よ,そこは羽ばたかなきゃ。

次の高さの止まり木に飛び移ろうとしても,失敗してぶら~ん。
 あ~れ~
頑張れ~! 見ているこちらも力が入ります。

夜間に特訓したのか,翌日には中段まで移動できるようになっていました。
数日であっても,狭いところにいると筋力が低下しますので,
鳥カゴから室外のケージへ移し,放野に向けて筋力アップを図ることにしました。

室外のケージも,中サイズ(約2帖)で難なく飛べるようになると,
飛距離アップとさらなる筋力アップを目指し,大サイズ(5.5帖)のケージへ。
自主トレが功を奏し,目覚ましい飛翔力を見せるようになり,
梅雨の晴れ間に放野することができました。
放野の様子は,動画でご覧いただけます。ほんの2秒ですが (*´▽`*)

                               救護センタースタッフ 吉川