救護センターブログブログ

2016年5月16日(月)最近放野した鳥たちPart1

3月下旬に,
オオタカ
ヒクイナ
ヤマドリ
トビ

4月初旬に,
チョウゲンボウ
イソヒヨドリ
シジュウカラ
メジロ2羽
の放野がありました!
この鳥たちの救護された経緯と経過を紹介したいと思います。

・オオタカ(レッドリスト:準絶滅危惧NT)
左脚の下腿骨を骨折しており,住宅の庭で保護されました。

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幸い,骨が砕けずにキレイに折れていたため,
ピンを入れることが出来ました。

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その後しばらく安静にし,広いケージでリハビリをした結果
餌をつかんで食べれるまでに回復しました!

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・ヒクイナ(レッドリスト:準絶滅危惧NT)
首がぐでーんと後ろに倒れ,動けなくなった状態で
商店街の真ん中にいるところを保護されました。
ヒクイナの持ち込みが過去には2009年に1羽持ち込みがあり,
2羽目の持ち込みです。

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来てすぐにコオロギなどの餌をよく食べ,すぐに回復が見られました。

警戒心が強く,救護センターでは鳴き声を確認することが出来ませんでしたが
短い音を繰り返す鳴き方で,昔の風流人はこれを
”戸を叩く音”にたとえ,「源氏物語」にも表現として使われているようです。

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・ヤマドリ(レッドリスト:準絶滅危惧種)
建物に衝突したところを保護されました。
姿が似ているニホンキジに比べ,保護件数はそこまで多くありません。
京都府では近年減少傾向にあり,準絶滅危惧種となっています。

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ヤマドリの長い尾を”秋の夜長”にたとえ,
百人一首でも詠まれていますが,
警戒心がとても強く,飼育中にたくさん羽がぬけ,
その自慢の尾羽も抜けてしまいました。

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ヒクイナやヤマドリなど,昔の人はよく目にしたり,
耳にしていた鳥たちが
今では数が減っていることは悲しいことですね。

今回,無事に放鳥までつなぐことができよかったです。
厳しい自然界でたくましく生きていってくれることを願います。

                           救護センタースタッフ 勝見