救護センターブログブログ
2014年3月5日(水)カンムリカイツブリの首
カンムリカイツブリが持ち込まれました。
原因はわかりませんが,首に怪我をした状態で川を泳いでいた個体です。
写真は縫合処置をしてしばらく経っていますが,怪我の大きさがわかると思います。
赤線は縫合した傷口部分
この傷は古い傷で,持ち込まれた時点で筋肉に壊死部が見られました。
この場合,食道が無事であるかが心配されます。
首を曲げている状態では,青線の位置に食道が通りますが,もし食道が壊死していた場合,治療の術がないこともあります。
食道は,飲み込んだ餌が通る道なので,餌を食べることができなくなります。
徐々に衰弱して死亡してしまうので,安楽死を検討しなければなりません。
麻酔をかけ,傷をきれいにしながら詳しく検査しました。
結果は,傷口は壊死している所があるものの,食道は無事!
縫合して経過を見ます。
怪我をしてから時間が経っている傷だったため,油断はできない状態です。
良くなってくれればいいのですが。
救護センタースタッフ森本