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2021年10月13日(水)京都市動物園の「エンリッチメント大賞」受賞について
京都市動物園では動物福祉※1の立場から,動物たちが心身ともに健康に暮らせるように飼育環境を豊かにする「環境エンリッチメント※2」に取り組んでいます。このたび,全国の動物園,水族館を対象に,動物の飼育環境を豊かにする取組を表彰する「エンリッチメント大賞」を京都市動物園が受賞しましたので,下記のとおりお知らせします。
※1 動物が精神的・肉体的に充分健康で,幸福であり,環境とも調和していること。
※2 動物福祉の立場から,飼育動物の幸福な暮らしを実現するための具体的な方策。
記
1 京都市動物園の取組
当園では令和2年3月に作成した独自の「動物福祉に関する指針」に基づき,令和2年度にはゾウ,キリン及びウサギ等のふれあい動物を,令和3年度にはアカゲザル,フラミンゴ及びナマケモノを対象に,飼育員,研究員,獣医師がチームとなって動物福祉向上に取り組んできた。特に,重点的にエンリッチメント向上に取り組んだゾウをはじめとする動物については,「生き物・学び・研究センター」の研究員を中心に科学的・客観的な評価を実施し学会発表や論文としてまとめている。さらに他の動物園や大学との連携等を通じ,さらなる取組の向上に活かしている。こうした動物園全体での動物福祉向上のための体制整備が評価され,このたびの受賞に至った。
2 授賞式について
⑴ 日時:令和3年12月4日(土曜日)13:30~16:00
※その他詳細は後日NPO法人市民ZOOネットワークのホームページにて公表
http://www.zoo-net.org/
⑵ 形式:オンラインによる配信(上記HPを通じYouTube配信予定)
⑶ その他:京都市動物園からは坂本英房園長及び山梨裕美主席研究員が出席予定
3 エンリッチメント大賞について
動物の飼育,展示に係る環境エンリッチメントの取組を支援することを目的に,NPO法人市民ZOOネットワークが毎年,日本国内の動物園,水族館を対象に優れた取組を表彰しており,今年で20回目を迎える。京都市動物園全体の取組として大賞を受賞するのは今回が初めてとなる。
(参考)京都市動物園の受賞歴
・2006年 飼育担当者部門(各動物に適した環境エンリッチメントの取組)
・2009年 チンパンジー舎での取組(チンパンジーの認知研究)