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2017年3月30日(木)フンボルトペンギンのナンテン
フンボルトペンギンの「ナンテン♀」が昨年SNSで取り上げられて,
一時話題になっていましたが,最近再び話題になっているようです。
ナンテンが,群れの仲間から離れて一羽でいることが多いことや,
なかなかオスとペアになれないこと,エサを食べるのが下手なことなどに
共感される方々が多く,話題になっているようです。
ナンテンは,群れの仲間と一緒にプールで泳いだり,エサを食べたりして
いますので,仲間からいじめられたり避けられているわけではなく,
一羽でいるのが好きなようです。
なぜ,一羽でいるのが好きなのか,なかなかオスとペアになれないのか
などの理由ははっきりしません。
個性的なナンテンですが,群れの中では仲間たちと程よい距離を
保ちながら暮らしています。
仲間たちと一緒に泳いでいるナンテン
今回話題になっている中で,ナンテンの名前をもじって「難点が・・・」と使われて
いるようですが,名前をつけた担当者としては少し複雑な心境です。
ナンテンの名前の由来はといいますと・・・。
京都市動物園のペンギンたちの名前は,「ワサビ」「ガマ」「ススキ」「ハコベ」
というような植物の名前をつけています。
ナンテンは,大阪市天王寺動物公園から来ましたので,担当者も覚えやすい
ように天王寺動物公園の「天」をいただき,メギ科ナンテン属の「南天」から
「ナンテン」と名づけました。
今回は思いもよらぬ形でナンテンに注目が集まりました。
フンボルトペンギンの種としてではなく,フンボルトペンギンのナンテンとしての
個性に注目が集まったことは,これから動物園で動物たちを見ていただく時に,
今までとは違う見方で見ていただけるきっかけになったのではないでしょうか。
種の保存展示課 元ペンギン担当 山下直樹