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2014年11月26日(水)ツキノワグマの死亡について
京都市動物園で飼育していましたツキノワグマの「サクラ」が,今朝死亡したことを確認しましたのでお知らせします。
1 死亡年月日
平成26年11月26日(水曜日)
2 死亡原因
心不全
3 死亡個体について
⑴ 愛称 サクラ
⑵ 性別 メス
⑶ 年齢 推定39歳
⑷ 来園日 昭和50年5月13日 (推定0歳で来園)
⑸ その他
滋賀県高島市(旧朽木村)で,オスの「イチロー」と一緒に保護され,京都市動物園に来園しました。以来39年もの間,皆様に愛され,「イチロー」との間には,13回の繁殖で計20頭の子どもが誕生しました。
「サクラ」は,国内で確認されている中では,最も長生きしたツキノワグマでした。
4 経過
数年前から加齢による足腰の衰えが認められ,特に後躯の自由が利かず正常な歩行ができない状況でした。
平成26年3月に乳腺腫瘍を摘出した後は,治療を継続しながら,体調に合わせて1日数時間に展示を制限していました。
また,9月中旬からは,移動に時間がかかるようになったため,室内清掃時のごく短時間の展示に変更していました。
死亡前日の様子は,いつもより起き上がるのに時間がかかり,餌を食べるのもゆっくりでした。
(参考)ニッポンツキノワグマ(食肉目クマ科 英名:Japanese Black Bear 学名:Ursus thibetanus japonicus )
アフガニスタン・パキスタン・ヒマラヤから日本まで広く分布するツキノワグマの亜種の1つで,本州・四国・九州に生息しています。
木の実や果実,若芽,蜂の子,昆虫,カニ,魚など何でも食べます。冬はヒグマと同様,岩穴や樹洞で冬眠します。生息域を奪われ,九州ではほぼ絶滅,四国の個体群も絶滅寸前といわれています。