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2024年4月13日(土)~2024年4月14日(日)「野生動物学のすすめ2024」の開催について

 この度、京都市動物園では、「野生動物学のすすめ2024」の開催を予定しています。講演会を中心に、体験型ワークショップやアジア・アフリカの野生動物生息地で調査を行っているNPO団体によるブース出展を2日間にわたって行います。皆様のご参加をお待ちしています。

1.プログラム 
(1) 「きょうと☆いのちかがやく博物館」連携園館ワークショップ昨年の様子はこちら

 ア 日時
   令和6年4月13日(土)9:30~11:30
 イ 場所
   京都市動物園 レクチャールーム、京都の森ゾーンほか園内
 ウ 対象及び定員
   小中学生が主な対象ですが、どなたでもご参加いただけます。
   ※定員や参加方法は、ワークショップごとに異なります。
 エ 内容 
   京都市動物園、京都府立植物園、京都水族館、青少年科学センター、きょうと生物多様性センター、京都市都市緑化協会が、それぞれ体験型ワークショップを行います。
※定員のあるプログラムに参加するための整理券は、9:30から、レクチャールーム前で配布します。

   ● 京都市動物園: 動物園でフィールドビンゴ(過去の実施の様子はこちら
     ビンゴシート(9マス)に指示されたお題を探しに園内を回り、ビンゴを完成させましょう。動物園職員と一緒に園内を回り、各ポイントでキーワードに合うものを見つけましょう。
     10:00~10:20、11:00~11:20 の2回実施。 定員:各回 20名

   ● 京都府立植物園: 京都の森で在来種をさがしてみよう!
     「京都の森」エリアで、植物採集を行い、その場で在来種・史前帰化植物・外来種・侵略的外来生物に分類し、解説を行います。同時に在来種・外来種クイズを行います。
     10:30~10:50、11:30~11:50 の2回実施。 定員:各回 20名

   ● 京都水族館: アザラシのゾートロープ(回転のぞき絵)を作ろう!
     アザラシはどんな泳ぎ方をするのかな? 映像を見てゾートロープ(回転のぞき絵)を作り、観察してみよう。ゾードロープ作りは随時受付(受付は11:30まで)
     水族館スタッフが映像をつかって鰭脚類の種類や泳ぎ方の違いなどを解説を
     10:00~10:20、11:00~11:20 の2回実施します。人数制限はありません

   ● 京都市青少年科学センター: 顕微鏡を使って水中生物の世界を見てみよう
     京都の森の池からプランクトンを採取して、顕微鏡で観察します。
     10:30~10:50、11:30~11:50 の2回実施。 定員:各回 20名

   ● きょうと生物多様性センター: 生物多様性クイズ
     「生物多様性ってなに?」をクイズを解きながら一緒に考えてみよう!
     定員制限なしで随時参加できます

   ● 京都市都市緑化協会: 野の花がなくなる!? シカと植物
     山や野原にはたくさんの草花が生えていますが、その種類がだんだんと減っています。
     野生のシカが増えすぎたことが理由の一つといわれています。
     シカと植物の関係についてパネルやクイズで考えます。(定員制限なしで随時参加できます。

(2) シンポジウム「生物多様性が大事なのはわかるけど、どうすればよいのでしょう!?」
 ア 日時
   令和6年4月13日(土)13:30~15:30
 イ 場所
   京都市動物園 レクチャールーム
 ウ 対象及び定員
   参加制限なし 定員:50名(事前申し込み不要)
 エ 内容
   生物多様性の重要性はわかるけど、何をすればよいのか、イメージが難しいと思います。
   今回は、京都で生物多様性保全を実践されている方をお招きしてその活動についてご報告いただきます。

  「貨物駅跡地での京都の原風景の再生―梅小路公園いのちの森―」
   田端 敬三(京都ビオトープ研究会代表・近畿大学)
    「梅小路公園いのちの森」は、京都市街地内の一旦、自然性が全く失われた貨物駅跡地に、どれだけ京都本来の自然を取り戻せるかという試みです。この「いのちの森」がつくられた経緯、自然再生の方法、25年以上行われているいのちの森での生物相調査についてご紹介します。

   「ひらがなの観察会をめざして」
   清水 正 (NPO法人自然観察指導員京都連絡会(noiーKyoto)代表)
   私たちの活動の中心は市民向けの自然観察です。参加者は花や木、虫が好きだという人からそれらにとっても詳しい人など様々です。こういう方々と自然の愉しみ方や、自然の不思議さを共有することに取り組んでいます。そしてめざすは「ひらがなの観察会」です。

   田端敬三氏 田端敬三氏   清水正氏 清水 正氏 

(3) 講演会「野生動物保全の現場に関わる人から話を聞いてみよう」
 ア 日時
   令和6年4月14日(日)9:30~11:30
 イ 場所
   京都市動物園 レクチャールーム
 ウ 対象及び定員
   参加制限なし 定員:50名(事前申し込み不要)
 エ 内容
   「野生動物学のすすめ」に出展している各団体(NPO等)の活動について、リレー形式
でお話ししていただきます。

(4) 園内ガイド「クマってなにたべるん?!~山でとった枝をプレゼント~」
 ア 日時
   令和6年4月14日(日)11:30~
 イ 場所
   京都市動物園 クマ舎
 ウ 対象及び定員
   参加制限なし 定員:なし(事前申し込み不要) 
 エ 内容
   クマに、東山で剪定された枝を与えながら、クマについてガイドします。どなたでもご参加いただけますので、お時間になりましたらクマ舎にお越しください。

(5) シンポジウム「動物を通して世界を知る。私たちを知る。」
 ア 日時
   令和6年4月14日(日)13:15~16:00
 イ 場所
   京都市動物園 レクチャールーム
 ウ 対象
   参加制限なし 50名(事前申し込み不要)
 エ 内容
   みなさんは動物とどんな思い出がありますか?思い出の中で、動物とどんなかかわり方をしているでしょうか。わたしたちと動物の関係は、それを取り巻く文化や状況によってさまざまです。その多様性のレンズから、世界各地の動物について、そしてわたしたち自身について考えてみませんか?今回は、3名の方にそれぞれの立場から伴侶動物や野生動物、動物園動物や実験施設で暮らす動物との関わりについてお話いただきます。その後、講演者と数人の研究者を迎え、座談会を行います。座談会のファシリテーターとして、古澤 輝由氏(立教大学)をお迎えし、身近な動物から遠くの動物まで思いを馳せていきたいと思います。

   講演1
   「なにが動物のしあわせ?-アンケート調査からみる、文化による多様性-」
     大谷 祐紀
氏(北海道大学・特任助教)
    動物福祉にとって5つの自由はとても重要ですが、私たちは無意識にいずれかの自由に重みづけをしているのかもしれません。今回は、英国と日本の獣医師を対象としたアンケート結果から、動物の「しあわせ」に対する考え方の多様性を紹介し、これからの動物と人の共生について、みなさんと考えたいと思います。

   講演2
   「野生の暮らしと動物園の暮らし:行動が語る動物たちの世界」
    アンドリュー・マッキントッシュ
氏(京都大学野生動物研究センター・准教授)
    サルにとって木とは何でしょうか?はっきりと知ることはできないですが、彼らの行動から手がかりを得ることができます。南極でエビを狩るペンギンや、京都で棒を使ってフィーダーから食べ物をとるゴリラを想像してみてください。行動からは、動物が何を必要としているか、何を望んでいるかを理解する手助けとなります。野生と動物園をつなぐ、行動という視点から考えてみましょう。

   講演3
   「ヒト科大型類人猿の飼育と研究から見る人と動物のつながり」
    林 美里
氏(中部学院大学・准教授)
    チンパンジーなどの大型類人猿はヒト科に分類されます。大型類人猿はアフリカ・アジアにくらす野生動物ですが、研究や教育のため世界各地の動物園や研究施設で飼育されています。チンパンジーの知性研究で国内外の施設を訪問した経験から、人と動物のかかわりや距離感について考えます。

         アンドリューマッキントッシュ氏          
    大谷 祐紀氏     アンドリュー・マッキントッシュ氏    林 美里氏

2.ブース出展 
  野生動物の保全等に取り組むNPO団体などの活動内容を紹介する展示を行います。
 (1)  日時
   令和6年4月13日(土)、14日(日)の両日 10:00~15:00
 (2)  場所
   京都市動物園 芝生広場(レクチャールーム前)
 (3)  出展団体
   公益財団法人日本モンキーセンター、認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン、特定NPO法人市民ZOOネットワーク、特定NPO法人日本オランウータンリサーチセンター、特定NPO法人ビーリア(ボノボ)保護支援会、マハレ野生動物保護協会

3.参加費 
  無料(入園料別途必要)

4.共催・協力等 
 (1)  共催
  きょうと☆いのちかがやく博物館(京都府立植物園、京都水族館、京都市青少年科学センター、きょうと生物多様性センター、京都市都市緑化協会)、京都大学野生動物研究センター、京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院
 (2)  協力
  公益財団法人日本モンキーセンター、認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン、特定NPO法人市民ZOOネットワーク、特定NPO法人日本オランウータンリサーチセンター、特定NPO法人ビーリア(ボノボ)保護支援会、特定NPO法人ゴリラのはなうた、マハレ野生動物保護協会、フィールドソサイエティー、NPO法人自然観察指導員京都連絡会(noiーKyoto)
 (3)  助成
  講演会「動物を通して世界を知る。私たちを知る。」は公益財団法人 トヨタ財団2023年度研究助成プログラム「動物園でかたちづくる人と動物の共生の形―動物福祉の評価と実践」(代表:山梨 裕美)の助成を受けて開催します。

5.備考
  本事業にかかる予算については、令和6年3月市会において審議され、議決をもって確定することになります。 
 
6.お問合せ 
  京都市動物園 生き物・学び・研究センター(電話:075-771-0210)
  9:00~17:00まで。ただし、動物園休園日を除く。

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(1) 「きょうと☆いのちかがやく博物館」連携園館ワークショップ
アザラシのゾートロープ(回転のぞき絵)を作ろう!(京都水族館) 京都の森で在来種をさがしてみよう!(京都府立植物園) 
顕微鏡を使って水中生物の世界を見てみよう(京都市青少年科学センター) 生物多様性クイズ(きょうと生物多様性センター)

(2) シンポジウム「生物多様性が大事なのはわかるけど、どうすればよいのでしょう!?」
「貨物駅跡地での京都の原風景の再生―梅小路公園いのちの森―」 いのちの森で見られたカワセミの親子
いのちの森で見られたコクワガタとゴマダラチョウ(橋本啓史氏撮影)
いのちの森の1996年の様子(田中泰信氏撮影)
いのちの森の2020年の様子(1996年撮影写真と同一地点)

「ひらがなの観察会をめざして」

観察会フィールドで見つけた生き物たち
自然観察会に参加した子供たち

(3) 野生動物保全の現場に関わる人から話を聞いてみよう