イベント

「一日動物園体験」を実施しました

6月5日(土),恒例の「一日動物園体験」を実施しました。
これは高校生以上の大人の方々を対象とした,動物園を深く知ってもらうためのプログラムです。

今までは飼育体験を中心とした内容でしたが,動物園の仕事は動物飼育だけではありませんので,昨年の「ウィズ コロナ」を機に,内容をバージョンアップしております^^

主なテーマは「動物福祉」です。
京都市動物園は,2020年に動物福祉に関する指針を改定し,それについて座学で知っていただいた上で,実践していただきました。

今回,対象とした動物種はアカゲザル,キリン,ケープハイラックスです。
それらの行動観察をした後,対象動物のためにできるアイデアを,飼育員も含めて意見を出し合いました。

キリンチームは,園内にあるキリンが好きな木を集めて,カゴに入れて吊るしました。
そのまま入れるだけではすぐに抜かれて下に落ちてしまうので,工夫して入れるのがポイントです。

キリンは時間をかけて楽しんでくれたようです。

アカゲザルは,消防ホースを使ってフィーダー(エサ入れ)を作りました。

いろいろな長さにして,中に豆類を入れます。


簡単に出すことができないようにと,ギューッと縛っていた人もいました。

アカゲザルたちは大事に抱えたり,必死に中の豆を出そうと知恵を絞っていたりしていました。

また,大きなプールに水を貯め,そこにエサを撒くという案も採用しました。

隅の方のエサは手を伸ばし,中央の方は中に入って採りに行っていました。

ケープハイラックスのチームは,6個体が楽しめるようにと,おからを使って小さなおにぎりと,取り出すのに時間がかかるフィーダーを作っていました。

丈夫なネットを,結束バンドで留め,キューブを作っています。
その中に牧草を詰めて与えました。


みなさん,それぞれ自分が作った物をハイラックスが使ったり,食べたりしてくれるか,どのような反応をするのか,ワクワクしながら観察していました。
いつもと違うフィーダーに,ハイラックスたちも刺激を受け,きっと喜んだと思います。

最後には,動物たちの管理に必要なハズバンリートレーニングの見学をしてもらいました。

なぜ,トレーニングをするのか,どんなんなことをするのか,説明を受けながらみなさん真剣に見学していました。

以上,今回の「一日動物園体験」の一部を,ご紹介いたしました。

このプログラムはとても人気があり,今回は20名受け入れのところ,約90名の応募がありました。
競争率高めですが,ご興味のある方はまたホームページをチェックして,ぜひ応募してみてください^^