イベント

動物園DEサイエンストークを開催しました。

2020年7月26日14時から,
「動物園DEサイエンストーク」を開催しました。
開催の案内はこちらのページ
元は,「夜の図書館カフェDEトーク」と名付けて,毎月1回,日曜日の閉園時間後に,図書館カフェを会場にしておこなってきたものです。
(過去の「夜の図書館カフェDEトーク」については,こちらのページを参照ください。)

新型コロナウィルス感染症予防のための,「新しい生活スタイル」(京都市情報館へのリンクです)に基づいた対策を立てて,5か月ぶりに開催することができました。

今回は,京都大学霊長類研究所 助教の徳山奈帆子さんに来ていただき,
「ボノボのガールズパワー」と題してお話をしていただきました。

(席の間隔を1.5m離して,前後も互い違いで配置されたレクチャールームには,事前に申し込みのあった25名の方が参加してくれました。)

徳山さんの前には,透明のパネルを立てて,飛沫を防ぎ,講演者の顔が見えるようにしました。

(お互い初めての試みでしたが,徳山さんの方はそれほど違和感なかったとのことで,一安心)

お話の内容は,「なぜボノボはメスが強いのか?」について,その理由を調べた研究の紹介でした。

他のヒト科の大型類人猿,チンパンジー,ゴリラ,オランウータンではオスの方が強くて,メスに対して優位を保てるのに,ボノボだけはメスの方が優位。
ボノボはメス同士が仲が良い。
ボノボのオスとメスでは,体力的にはオスが強いはずだが,20歳以降,歳を重ねるごとにメスの方が強くなる。
メスはケンカしない。他の群れと会っても,オスは打ち解けないのに,メス同士は一緒になってすごす。

等々,姿かたちはチンパンジーとよく似ているのに,行動はまったく違っていることに驚きました。

お話は研究内容の他に,ボノボの研究地,アフリカのコンゴ民主共和国,ワンバ村での生活や,調査をうまく進めるには地元民の協力が不可欠であり,そのために地元の人のための教育やその他さまざまな支援を行っているとのことでした。
最後に,ボノボの調査チームのSNS等が紹介されました。

興味を持ってもらえたら,こちらも訪れてみてください。
twitter, instagram: @wambabonobos
facebook: @bonobos.at.wamba
NPOボノボ保護支援会のページ:https://www.bonobo-wamba.com/

久しぶりのレクチャールームでの講演会ということで,取材のカメラ(KBS京都)や新聞社(京都新聞)が来てくれました。


来月からもしばらくこの形でやっていきたいと思います。
来月のトークテーマは,まもなくお知らせしますので,お楽しみにお待ちください。


田中正之