飼育員ブログブログ

2021年2月12日(金)冬の風物詩「白川砂」

 毎年この時期,琵琶湖疏水では浚渫作業が行われています。
 小さなお子様は,カバやフェネック,オウムなどよりも「はたらく車」をじっと見ていることも…

 この浚渫によって採取されている砂は,動物園東側のツシマヤマネコ繁殖棟の北側から流れてきて,

暗渠となり,エミュー舎・タンチョウ舎の南側を通り,フクロウ舎の下を通って琵琶湖疏水に合流しています。

 白川上流から流れてきた砂であることから「白川砂」と呼ばれます。白川砂は比叡山を構成している花崗岩が風化してできる白く美しい砂利で,白川の名も川底に堆積した砂によって白く見えることから名づけられたと言われています。
 
 そして,その美しさから京都の名園の枯山水や神社の神前の砂として珍重されています。
 なお,白川以東は大正9年4月に園用地として編入され,その通路として,同年11月に絲櫻橋が架けられており,昭和10年の園内地図に記録されています。

 また,その親柱は,位置が変わっていますが,今も園内に残されています。

 御来園の際には,飼育動物とともに,この時期の風物詩としてお楽しみいただければと思います。
 副園長 和田