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2021年1月30日(土)獣医室だより098 レッサースローロリスの歯科検診

当園では現在,2頭のレッサースローロリスを飼育しています。
父親のノイは7歳,子のカムは3歳。
今年の1月,両個体を捕獲し健康診断を行いました。

特に重点を置いたのは歯の病気。
与える餌によっては,歯垢や歯石が大量に付着することがあります。
当園では生き物・学び・研究センターのスタッフと飼育担当者が協力し,餌や体重の管理を行っています。
今回はその成果を確認するため,健康診断を兼ねて麻酔をかけ,口の中を調べました。


カムの口腔内には歯垢の沈着は全くありませんでした。
ノイは,上顎門歯及び犬歯に少量の歯垢沈着が認められました。
歯科用器具で簡単に掃除を行い,治療終了としました。

動物の口腔内の異常は,食欲不振につながることもあります。
食欲不振は,免疫力低下や病気の治癒遅延の原因となることも。
すると更に食欲がなくなり,病気が悪化する…という負のスパイラルに陥りかねません。
今後も定期的な健康診断を行い,予防に努めたいと思います。

土佐