飼育員ブログブログ

2021年1月28日(木)ヨシ刈りー2

 いつから噴水池にヨシがあるのか?
 私が動物園で働き始めた1996年当時,噴水池はコブハクチョウの飼育展示場でもありました。

 そして,飼育動物という訳ではありませんでしたが,池底を攪拌し,底質の浄化や水草の異常繁茂の防止等に役立つからか,たくさんのコイもいました。
 しかし,2004年に琵琶湖でコイヘルペスウイルス病の発生が確認され,約10万尾のコイが亡くなっていますが,琵琶湖疏水を取り込んでいる噴水池でも,2週間で78尾の死亡が確認されたため,

 鰓(えら)を京都府海洋センターに送付し検査をお願いしたところ,コイヘルペスウイルス病と診断されました。

 その結果を受けて,噴水池のマゴイとニシキゴイを処分することになり,職員総出で対応にあたりました。

感染しないその他の生き物はバケツに入れ保護しながら,コイを捕獲・処分していきます。

捕獲したイシガメとドンコ

捕獲・処分したコイはバナナ箱へ

最終的に,197尾のコイを捕獲・処分しました。本園の飼育動物も同じですが,焼却処分を待つ間,冷凍庫で保管するのですが,この時はコイでいっぱいになりました。

 なお,草魚やフナは感染のリスクがないため,別の水場へ避難させました。

 この悲しい出来事のあと,水質の浄化や生き物の棲みかとしても有効なヨシや彩のある睡蓮を植えようということになり,

2005年に草津市立水生植物公園みずの森から鉢植でいただきました。

その後の経過は,次に続けます。
 副園長 和田