飼育員ブログブログ
2020年11月17日(火)柿2020
今年はクマの目撃情報が多く,人との事故もニュースで良く聞きます。
原因は冬眠前に多くの餌を採取する時期なのにドングリが少ないことから,餌を求めて集落等に出てきていることが挙げられます。
(京都の森キツネ室西側のアラカシ)
そして,柿の実はクマに限らずサルやイノシシなどの野生動物を誘引することがあります。そのため,放置されている柿の実を収穫する「柿もぎボランティア」を募集して取り除いたり,柿の木を伐採するなどの対策が行われています。
(噴水池東側の柿の木)
京都府では「第一種特定鳥獣保護計画‐ツキノワグマ‐」に基づき,クマの個体群の安定的な維持と人身被害の回避及び農林業被害の軽減を図り,ツキノワグマとの共存を目指した取組を実施しています。
ちなみに,動物園では園内で集めたドングリをほのかにも与えていますし,
(ほのかの朝の分の餌)
園内の柿を収穫し「つるし柿」も作っています。
動物園の冬の風物詩(京都の森展示室 南側の軒下)としてお楽しみいただくとともに,現在起きている人とクマとの問題を踏まえて,クマとの共存について考えるきっかけにしていただければと思います。
副園長 和田