飼育員ブログブログ

2020年8月15日(土)ライオンの小桜を知っていますか?

 本園は今年で開園から117年目を迎えています。この間,当然のことながらいろいろなことがありました。その中でも,大きな出来事の一つにライオンの小桜が関わっています。
 それは,昭和7年6月1日にライオンの小桜が園内に脱出し,当初は飼育員により檻内への誘導を試みられましたが,その後,警察・猟友会・京都憲兵分隊に応援を要請する事態となり,最終的に射殺されるという悲しい出来事です。

 当時の模様を掲載した京都日出新聞(昭和7年6月2日)の記事によると,3回目の一斉射撃で漸く射殺したとあります。

 園内に残されていた記録にも30発もの銃弾を受け,右眼から頭部に入った銃弾が致命傷になったと記録されていました。

 その他にも残された皮には,大きな銃創と散弾によるものと思われる小さな銃創が残されています。


 正面エントランス2F展示室で展示を始めましたので,御興味のある方は御来園された際にお立ち寄り下さい。

 副園長 和田