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2020年7月26日(日)獣医室だより071 ニホンキジの尾羽

4年ほど前,逃げるのは「役に立つ」という言葉をよく見かけました。
最近,「逃げる」という言葉がポジティブにとらえられるようになったと感じます。
無謀に立ち向かうよりも環境を変える方がよい,という認識が広がってきたのでしょうか。

当園で飼育しているニホンキジの大将。
来園された方は,尾羽が抜けていることに気が付かれたかもしれません。

実は,6月に健康状態を確認するため捕獲した時に,尾羽が抜けてしまいました。
ニホンキジやアオバトなどは,保定をするだけで簡単に羽が抜けます。
これは,捕食者に襲われたときに抜け出して逃げるための特徴。
動物の世界でも,「逃げる」ことは立派な選択肢の一つということですね。

 

脱落した尾羽。
この時期に捕獲して羽を脱落させてしまったのは今回の反省点です。
次回は,秋の換羽前に健康診断を行おうと思います。
失敗からは「逃げちゃだめ」ですね。

土佐