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2020年1月23日(木)獣医室だより044 クロコブチズガメの卵黄嚢遺残

半年ほど前の話になりますが,熱帯動物館でクロコブチズガメの卵が孵りました。

おなかの中央に,肉片のようなものが付着しています。
これは,卵の中で吸収しきれなかった卵黄嚢。
卵黄嚢は,卵の中で成長する間の栄養が詰まっている袋です。
爬虫類の卵黄は,通常孵化までに完全に吸収されます。
ところが,この個体は吸収しきらないまま孵化してしまいました。

このような場合,対処としては以下の2つが挙げられます。
1 卵黄嚢を消毒して清潔で湿潤な環境に静置し,吸収を待つ
2 卵黄嚢を切り取って消毒する

この個体については,1の方法での治療を試みましたが,残念ながら数日後に死亡してしまいました。
2の方法をとるべきだったのではないかと悩みながらの治療でした。

次回以降同様の症例に出会ったときには,今回の経験を参考に,積極的な治療を行おうと思っています。

土佐