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2019年7月15日(月)獣医室だより017 インドオオコウモリの夏休み

7月に入り,夏休みが近づいてきましたね。
皆様は,どこかに避暑にお出かけの予定はありますか。

この夏,京都市動物園のインドオオコウモリたちも避暑に出かけています。
行先は,熱帯動物館の出口の外,インコのいるエリアの最後。

 

避暑と書きましたが,実際には屋内の展示室の方が涼しいので,暑さを避けて外に出すわけではありません。
大型のコウモリの飼育に適切な温度は24~35℃といわれます。
このため京都市動物園では,外気温がこの温度帯の間は,インドオオコウモリを野生の状態により近い屋外で飼育することにしています。
また,この屋外飼育は日光浴も兼ねています。

他の動物園と異なり,明るい環境の下で観察していただくことができますよ。
暗い部屋じゃなくていいの?,と思われる方もいるかもしれませんが大丈夫。
大型のオオコウモリ類の飼育では,暗いところをねぐらにする種であっても,常に適切な昼と夜の周期を与えるべきであるとされているのです。

 

上の写真のように,赤ちゃんコウモリもずいぶん大きくなってきました。
こっちを向いているお母さんの胸に,くっついているのが見えますね。

インドオオコウモリの屋外飼育は,昨年までは非公開エリアで実施していましたが,今年は展示室を使用しているので皆様にご覧いただけます。
期間は気温の下がってくる秋口まで。
皆様のご来園を,お待ちしております。

土佐