飼育員ブログブログ

2019年4月16日(火)獣医室だより004 キリンの血液検査

以前のブログで採血に成功したイブキ。
獣医サイドからのその後の検査のお話をさせていただきます。

採血に使用したシリンジ。翼状針という針に,輸液用チューブを2本つなげました。
キリンが急に首を上げた時に,すぐに針が抜けないように長さを確保しています。
トレーニングが進んで首を動かさなくなったら,徐々に短くしていきたいところ。

血液に抗凝固剤を加え,遠心分離して検査の機械にかけます。

 

血漿の性状値を測定する機械。
種により血球の大きさなどが異なるため,イヌ,ウマなど設定を変えて使用します。
キリンの項目はないので,同じ反芻動物のウシ設定で検査することにしました。
より正確な数値が知りたいときには,顕微鏡下で計数することもあります。


こちらは生化学値を測定する機械。
血糖値や中性脂肪と聞くとドキリとする方もいますね。
皆さんの血液もこんな風に測られているんですよ。

計測結果は,他のキリンの数値や書籍を参考に検討します。
今回は特に異常は見られませんでした。
今後も定期的に検査を行い,病気を予防できればと思っています。

土佐