飼育員ブログブログ
2019年2月7日(木)ゾウに〇〇してみました⑨
飼育員は日々動物のために
何か良いこと,喜んでくれることをしたいと思い
何が出来るか考え
そしてそれを実際にやってみるのですが
それがすべて動物にすんなり受け入れてもらえるかどうかは
別の話だったりするわけで
今回はそんなお話
アジアゾウの美都は推定48歳
中年期のゾウにとってコンクリートの上で寝るのは
正直しんどいかなと思って
昨年2018年10月に寝室に砂を敷いてみました
結構重労働でしたが
「ふかふかの砂の上はさぞ気持ちいだろうなあ,
熟睡するだろうなあ,すごく喜んでくれるだろうなあ,
テンション上がりすぎて今夜は眠れないかもなあ,
でもこれでもっと長生きしてくれるかなあ」
とかなり気分は高揚していました
でも,蓋を開けてみるとどうでしょうか
部屋に備え付けの監視カメラで確認すると
「おっ,気持ちよさそうに寝てる!」
と思ったのもつかの間
すぐに起きてウロウロ
すごく落ち着かなさそう
普段3~4時間程度寝る美都ですが1時間しか寝てない( ゚Д゚)
慣れてないからなのかなと
しばらく様子を見ましたが
むしろ後退,日に日に睡眠時間は短くなり
最終的に横になって寝なくなりました
立ったまま寝たり,昼間グラウンドでウトウトすることが増え
このままでは良くないということで
砂を取り除いてもとの状態に戻すことに
すると,すぐに前みたいにぐっすり(-_-)zzz
・・・
コンクリートは美都にとってせんべい布団みたいなものかもしれませんが
京都に来てから約40年寝続けたこのスタイルが彼女にとって一番落ち着くのかもしれません
砂床はウォーターベッドかもしれませんが
美都にはブヨンブヨンしすぎてハマらなかったのでしょう
「ごめんごめん,美都ちゃん
良かれと思ってしてみたけどいまいちだったね」
でもこれでまた美都のことがまた一つ分かりました(^^)/
美都担当:米田