飼育員ブログブログ

2021年4月24日(土)4頭の中で一番年上のキリンを見分けるには?

 先月の24日、当園のキリンのミライが20歳を迎えました。

  118年続く京都市動物園で歴代飼育してきたキリンの中で,
 ミライは最高齢の記録を更新中です!!
 ミライの両親は沖縄こどもの国で長寿夫婦でしたので、
 長生きしてくれるのではと思っています。

 キリンは大型草食獣にしては短命です。
 ゾウやカバは50歳以上生きてもおかしくないのですが、
 キリンの50歳は聞いたことがありません。
 高齢といってもせいぜい30歳くらいです。
(現在、日本で生存しているキリンの最高齢は32歳です)

  さて、キリンの年齢を外見で見分けるのはちょっと難しいのですが、
  なんとなくの年の頃を推測したり,
  複数のキリンの年上、
  年下などを比較したりする方法があります。

 体の大きさには性差や個体差があるのですが、
 ここを見るとなんとなく年齢がわかります。
それは、しっぽの房の長さです。

 よく、「ミライとメイの見分け方は?」と聞かれますが、
 20歳のミライと7歳のメイとでは体の大きさはあまり変わりませんが、
 しっぽの房を見れば一目瞭然です。

    ミライ20歳       メイ7歳

 
 また、20歳のミライや7歳のメスのメイ(もうすぐ8歳)と、
 4歳になったばかりのオスのイブキでも、
 あまり体の大きさは変わらないのですが,
 しっぽの房はまだまだミライやメイにはかないません(^^;)

  イブキ4歳

 今年2月に生まれたコドモキリンの房なんて、
 こんなに短いです!

       0歳

 もちろん、房が伸びる速さや限界に個体差はあるのですが、
 体の大きさで比べるよりも,
 わりと正確に年の頃を比べることができます。

 時々、同居しているキリンや別の種の動物に抜かれたり齧られたりして、
 年齢と比較できない個体もいますが、
年齢を重ねたキリンの中には、
 しっぽの房が地面に届くものもいます。

 ミライは10年前と今とではあまり変わっていませんので,
 これがミライの最長なのかもしれません。
 これからも元気で,
 そして、亡くなったお母さんの30歳を超えるくらい
 長生きしてほしいと願っています。