飼育員ブログブログ

2021年1月8日(金)残念なディスタンス…

コロナウィルスが猛威を振るっています…
みなさんは,日ごろから感染予防として様々な対策をとっておられることと思います。
昨年から「ディスタンス(距離)」という言葉をよく聞くようになりました。

ディスタンスを取るように気を付けていますが,動物園では残念なディスタンスができましたのでご紹介します。

ヤギやテンジクネズミなど身近な動物たちがいる「おとぎの国」のグラウンドです。

「みなさん,こんにちは。ヤギのリンと申します。この度,私の後ろにステキな柵ができました。」

でも,この柵,横から見ると…


柵が二重になっているのわかりますか?


右側の通路は園路です。左側がおとぎの国のグラウンド。
本来は内側の柵はありませんでした。

ヤギやヒツジたちが外に出て自由に動く時間を延ばしたい!,できるだけ広いところで放飼したい!という気持ちから,昼休みも収容せずにグラウンドですごしてもらうようにしました。

しかし…

この通路から,雑草や木の葉などをヤギに与えるお客様に悩まされました。
実はそれは想定していたのですが,私たちはマナーの良いお客様が多いことを信用して,「きっと大丈夫!」と思っていたのでした。
残念ですが,来園者と動物との間に距離を取るために内側に二重に柵を設け,ヤギたちに食べ物を与えることができないようにしたのです。

私たちは,エサの量や種類,栄養バランス,いろいろと管理しながら与えています。
何より,勝手にエサを与える行為がマナー違反なのです。


「みなさん,こんにちは。わたくし,ヤギのヒカリと申します。食いしん坊です。みなさんと距離ができてしまいました…。グラウンドも狭くなってしまいました…。残念です。」

私たちはいつか,この柵を外せる日が来ることを願っています。
もちろんヤギやヒツジたちも…

種の保存展示課 タカギナオコ