飼育員ブログブログ

2020年7月22日(水)雨の日に

昨日はズルズルに溶けてしまいそうな蒸し暑さから一転,雷雨となりました。
雷は動物園の正面エントランスあたりに落ちたようで,雷鳴がとどろき地響きがして,思わず縮み上がったほどです。
稲光と轟音の最中はさすがに怖くて外に出られず,
雨が小止みになってから鳥たちの様子を見に行きました。
どの子も普段通りでしたが,カワセミのジュリーは雨に打たれて佇んでいました。

いつも雨に濡れているわけではなく,屋根のあるところで雨宿りもしています。
たまに雨水を全身で浴びることで,普段はできない水浴びの代わりをしているのでしょう。

ジュリーは骨折の後遺症で右翼が固まってしまい,両翼がありながら片翼のような状態です。
体のバランスがとりにくいので,慌てるとよく転び,起き上がるのも一苦労です。
わずかな水たまりでも,ひっくり返ったままになれば溺れるかもしれないので,水浴び用の鉢は置いていません。
水浴びをさせてあげられないので,こうして雨水を利用して順応しているのではないかと思います。

本来は水辺に暮らす鳥なのに,こんな環境でもたくましく生きているジュリー。
あなたの頑張りに,心からエールを送ります。

                               カワセミ担当 吉川