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2020年7月2日(木)ウサギの豆知識その5

今回は、ウサギが敵からいち早く逃げるための体の仕組みを覗いてみましょう♪

ウサギと言えば、長い耳。

私たちヒトは、自分の耳を動かすことはできませんが(稀に動かせる人もいるとか!?)、ウサギは動耳筋という筋肉によって、耳だけを自由に動かし、色んな方向からの音を集めることができます。
集音機能は敵の存在を知ることに役立っています。
また、耳にはあまり毛が生えておらず、毛細血管が多く通っていて、放熱によって体温を調節する機能もあります。


眼は顔の両脇にあるため、視野がとても広く、背後からの敵にも気付きやすくなっています。
この仕組みは、ヤギなどの他の草食動物にも共通していますね!

そして、筋肉が発達した大きな後肢も速く走るための工夫が詰まっています。
ゆっくりと移動する時や休息時にはかかとを地面につけた姿勢になりますが、走る時には、かかとを地面から上げて指を使って走ります。
少し難しいですが、かかとをつける肢の使い方を蹠行性、かかとを上げる肢の使い方を指行性と言うそうです。
ヒトは常に蹠行性、イヌは常に指行性ですね。
ウサギは左右両方の後肢で地面を強く蹴って跳躍することで、ヒトよりも速く走ることができます!

足裏は毛で覆われていて、走る時にはクッションの役割を果たしているようです。

外見からは分かりませんが、ウサギは骨の密度が低く、体重が軽量化されていることも速く走るための体の特徴です。
骨折しやすいので、保定が必要な時でも、ウサギが動こうとするのに無理に押さえつけることのないように注意しています。

どうでしたか?
「かわいい」イメージだったウサギが何だかカッコ良く見えてきますね(≧∀≦)


おとぎの国  髙橋 葵