飼育員ブログブログ

2020年5月9日(土)虫こぶ見~つけた!

動物園では4月に飼育動物の担当替えがあり,救護センターのスタッフも京都の森にいる鳥たちの飼育を担当することになりました。
主に救護センター出身の子たちです。久しぶりに間近に接することができて嬉しいものの,「アンタ誰?」とすっかり忘れ去られ警戒されるのが寂しいですね (´ρ`)
一日も早く信頼してもらえるようになりたいと思います。

ハヤブサを担当しており,そこの整備も仕事の一部です。
ハヤブサ舎は他の鳥舎と比べると敷地面積が広く,風で運ばれてきた種や野鳥のフンに交ざった種が発芽し,いろんな木が生えています。
そんな木を剪定していると,こんなものを見つけました。

エノキの葉についた虫こぶ(虫えい)です。
なかにはタマバエの幼虫が入っています。

虫こぶの名前のつけ方には法則があり,樹木名+虫こぶのついている場所+虫こぶの形+フシ(虫こぶのこと)が名前になります。
エノキの葉に,尖った玉状の虫こぶがついているので,
これはエノキハトガリタマフシという名前です。
幼虫は虫こぶの中で成長し,蛹化する(さなぎになる)そうです。

エノキの葉の向こうにハヤブサがいます。

「ちゃっちゃと用事を済ませなさい」と言いたそう…

別の場所にあるエノキには,こんな虫こぶがありました。

名前はエノキハイボフシです。
こちらはフシダニ科の虫の幼虫が入っているそうです。

虫こぶは植物にとって歓迎されるものではないですが,虫を観察するには面白い素材です。
エノキは賀茂川や高野川の堤防にも生えていますので,
ご近所を散歩する際に探してみてはいかがでしょう。

                              ハヤブサ担当 吉川