飼育員ブログブログ

2020年3月30日(月)「ラオスに行ってきました!2020~ゾウ祭り編~(飼育員目線)」

他の職員のブログでも紹介していますが,
2020年2月18日~29日でラオス出張に行ってきました。
今回はその中でも2月22日~24日に参加したゾウ祭りの
様子を飼育員目線で紹介します。

22日は開会式,24日は市内パレードだったのですが,
ラオスの方々のご厚意でなんとゾウの背中に乗せてもらいました!
私はゾウの担当になり,まだ2年でゾウの背中にのる機会は
なかったので,とても良い経験になりました。

「ゾウの背中から見た景色。前はゾウ使いさん。」

 

乗ってみた感想は…
「高い,けっこう揺れる!」でした。
今まで馬には乗ったことがあるのですが,馬より揺れるなと
いう気がしました(鞍の違いもあるかもしれませんが)。

そして,とても驚いたのは「ゾウ達が落ち着いていること」です。
ゾウ祭りの会場には,下の画像のように人が集まっており,
ゾウ達を取り巻いています。

「開会式のメインスタジアム会場。たくさんの人・人・人!!」

「開会式の行進後には会場にいた人たちが自由に餌をあげたり,
写真を撮ったりできる。」
 
また,サイニャブリー県をあげてのお祭りの要素もあるので,
音楽や人々の声など言い方は悪いですがとても騒がしいのです。
さらに市内パレードでは普通の車道をパレードするので,
交通規制はしているようですが,近くを車やバイクが通って行くことも!

「市内パレードの様子。ゾウの横を車が通る。」
 
当園のゾウ達を見ていると,外の音に驚いて声をあげたり結構繊細で
敏感だな~というイメージがあります。
 
ラオスの方にこのことを伝えると,ちゃんと訓練したゾウを連れてきている,
ゾウ祭りは今年で14回目だが一度も事故は起こっていないとのことでした。
これはとてもすごいことだと思います。
これにはきっと「ゾウ使い(マフー)」の方々とゾウの絆の深さも
関係していると思います。
今回の会場で見たマフーの方々はお若い方が多いな~と思いましたが,
マフーの方々は小さい頃からゾウに親しみ,特定のゾウと深い絆を
持つそうです。家族のようなものなのだと思います。
 
ラオスはもともと「ランサーン王国」と呼ばれていました。ランサーンとは
100万頭のゾウという意味でゾウの多い国だったようです。
しかし,ラオスの方々もゾウをおいそれと見れるものではないらしく,
多くの方がわざわざ見に来ていました。

「開会式に集まるたくさんの人たち」
パレードの沿道ではゾウに餌をあげることもできるのですが,私の見た小さな
女の子はゾウが怖いようで近づくことができず…
代わりにお母さんがあげていました(笑)
動物園のふれあいでも小さな子がヤギを怖がって近寄ってこない
ことがあります。同じだなと思いました。

「パレードの沿道でゾウを見る人たち」
「パレードでは学校の生徒たちも見ていました」
 
ゾウの生息していない日本でゾウを見たことのない人はあまり
いないのではないでしょうか。
動物園でゾウが見えるのはとてもすごいことだと改めて
思いました。
これからも日本で,ゾウをたくさんの人に知ってもらえるように
頑張らなくてはと思いました。
 
長くなりましたが,ゾウ祭り編はこれで終了!
次回はラオスであったゾウ以外の動物や自然について紹介します^^
 
アジアゾウ担当:しまだかなえ