飼育員ブログブログ

2017年1月26日(木)ナガクビガメ ~はじめての浮き具編~


今回の主役は,このカメ!!
DSCF4603
なが~い首が特徴の「ニューギニアナガクビガメ」
※よく「スッポン」と間違われますが,別の種類のカメです。

熱帯動物館には3頭のニューギニアナガクビガメがおり,大きな水槽で他のカメたちといっしょに泳ぐ姿をみることができます。
ですが,そのうちの1頭が不思議な体をしています。
DSCF4286
甲羅に怪しげなものがついています。

実はこれ,カメが溺れないように取り付けた浮き具なんです。

水棲のカメは,肺に吸い込んだ空気を使って体の浮力を調節しますが,このナガクビガメは肺の機能が低下してしまったのか,自力での浮力調節が苦手になってしまったようなのです。昨年,2回も溺れかけて,水槽の底でぐったりしているところを助けられています。

これ以上,溺れさせるわけにはいかないので,浮力の補助として甲羅に浮き具を付けることにしたのです。
この浮き具は,梱包等で使用する気泡緩衝材(通称:プチプチ)です。
DSCF4605
プチプチの中に入っている空気がカメの浮力を補助してくれることを期待して取り付けました。

それでは,いざ,展示場の広い水槽へ。
20161003_141607
浮き具の感覚になれるまでは少し泳ぎにくそうでしたが,
20161003_142155
「ぷかぷか」
浮き具が付いた状態でうまく泳いでくれました。

ひとまず安心です。
ですが,このままだと他のカメに浮き具をかじられたり,岩や木の枝に引っかかって,すぐに浮き具がボロボロになってしまうことがわかりました・・・。
すぐに壊れてしまっては意味がないので,浮き具の改良が必要です。

浮き具の改良については,また次回ご紹介します。

熱帯動物館 セオ