飼育員ブログブログ

2016年7月19日(火)シリーズ ~ヤマネコとイエネコ~ ①

梅雨があけました!
これからが夏本番です。

こんにちは,夏大キライのタカギです。
(ちなみにツシマヤマネコたちも暑さは苦手です・・・)

ツシマヤマネコたちの繁殖シーズンも終わり,しばらくブログではシリーズものをお送りいたします。
題して,~ヤマネコとイエネコ~です。
よく,「うちのネコとおんなじ」と言われたりしますが,ペットのネコ(イエネコ)とツシマヤマネコを比較していきたいと思います。

身体違い,行動の違い,イエネコと同じところ・・・・
いろいろな視点で見ていきましょう。

そこで,協力してくれるのが
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イエネコ代表「クロネコくん」
(友情出演)
これから彼にも協力してもらい,イエネコとの違いを考えていきたいと思います。

まず,分類のことなのですが,イエネコはアフリカに生息しているリビアヤマネコが祖先で,ネコ属に分類されています。
そして,ツシマヤマネコは種で言うとベンガルヤマネコで,ベンガルヤマネコ属に分類されます。

私がツシマヤマネコを飼育していてとても感じることは,「なかなかなつかない!」ということです。
どうやら研究者の話では,リビアヤマネコは人工保育で育ったら人や場所になつきやすいとか・・・
そうやってヒトになついていって,今のイエネコが誕生したのです。

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威嚇されてばかり・・・・

私が今までに彼らが寝ているところをこの目で見たのはたった一度だけです。
ヒトの気配がするときは警戒しているので寝ないのです。
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これもそ~っと近づいて,ガラス越しにやっと撮ったもの。
この直後起きたのは言うまでもありません・・・・

身体的な違いは大きくは違いません。
ツシマヤマネコとイエネコとの外見の違いは
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太い尾と

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耳の裏にある「虎耳状斑(こじじょうはん)」と呼ばれる白い点。

対馬でネコを見かけたら,まずはここをチェックしてみましょう!

第1回はこんなところでおしまいです。
これからもっともっと彼らを掘り下げていきたいと思います。

種の保存展示課 タカギナオコ