飼育員ブログブログ

2014年3月20日(木)ルイ,健康診断する。(全編)

先日,アムールトラのルイの健康診断を行いました。
昨年11月に,アオイの健康診断をした方法と同じ,スクイーズケージを使用したものです。

前回は,ブログを3編に渡って紹介しましたが,今回は,やった内容がほぼ同じなので,1編にまとめて紹介します(笑)

健康診断当日に向けて,まずはルイをケージになれさせます。
アオイのケージ馴致を始めた時,全身を入れるのに三日かかりました。それでも早いな~,と思っていたのですが。。。

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ルイは初日で全身をインしました^^;

さらに,

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ケージの底に敷いている板で遊び始め,ものの数分で底板はガッタガタに。。。
ケージをあまり怖がっていないのは良いことやけど,ボロボロにしちゃうのは困りもんやなぁ;

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これは,ケージの中で完全にくつろいでいるルイの様子。

そんなこんなで,馴致は順調に進み,いざ健康診断当日を迎えました!!

当日。
ルイをケージの中に誘い込むのも,ケージの落とし扉を閉めるのもスムーズに行えました。
ルイは何が起きているのかわからない様子でしたが,エサを見せるとそっちに夢中になる始末。。。

そして,スクイーズ(挟みこみ)をします。

さすがにルイもびっくりしたようで,ケージの中で暴れました。

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暴れてひっくり返ったような体勢でしばらくフリーズ。
そら怖いわな。。。どんどん壁が迫ってきて挟まれるんやし。
でも,麻酔で眠らせるリスクを考えると。
ルイくん,少しの間ガマンしてな!!

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ルイは腰がへたってしゃがんだ体勢になりました。
後ろ足から採血をしようとしていた獣医にとっては厳しい格好に。

あ,ここでまた前回のように,担当獣医のコメントが入りました。
↓↓↓どっぞ!!

みなさん,こんにちは。
アムールトラを担当しています,獣医の塩田です。

前回,「アオイ」の採血の時も私が行いました。ですので,スクイーズケージでの採血は2回目となります。

前回同様,後ろ足から採血を考えていましたが,今回は「ルイ」がへたり込んでしまい,足がケージで隠れてしまい,足からの採血できなくなりました。
本当にどうしようかと思いましたが,なんとか採血せねばならないという状況の中,気持ちを落ち着かせ,尻尾の尾静脈からの採血に変更しました。

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とはいえ,ケージから尻尾を引っ張り出した時は,想像以上に太く,動く力も強かったため,抑えるのも必至でした。

駆血のためにゴムチューブ(駆血帯)を尻尾に巻きつけ,指で血管の感触を探りましたが,毛と肉で全く血管の感触は分かりません。こうなると,解剖の教科書に載っていた猫の尾静脈の位置を頭でイメージしながら,ここぞというところに針を刺していきます。

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なんとか無事採血することができ,結果も大きな異常がみられなかったため,一安心です。

麻酔をかけずに健康チェックが行えるのは動物の安全面においても本当に良い事だと思います。

これからもできるだけ迅速に処置ができるようがんばります!

だそうです。最後のフレーズが前回のと,ややかぶってるのが気になりますが(笑),しっぽからの採血が成功し,さすが獣医さん!と感心しました。

で,体重測定もしましたよ!!
結果は125kg。思いの外軽かった。。。

健康診断が終わって,さっそく翌日からケージの再馴致を行いました。

即入りました(^◇^;)
さすがに最初は警戒してましたが,徐々に動きはゆったりしたものになってきています。

もう少しだけ再馴致をしたら,次は。。。

かわむら