飼育員ブログブログ

2009年11月20日(金)ありがとう。ゴン!

11月1日午前中に、当園の人気者だったニシゴリラのゴンが亡くなりました。推定年齢は38歳でした。2005年10月に札幌市円山動物園より繁殖の目的で来園するまでも 札幌市の方たちに愛され、大変多くのファンの方々がいらしたそうです。

もう少し早く記事を書こうと思っていたのですが、なかなかそういう気持ちになれず、皆さん申し訳ありませんでした。                         

生前のゴンは非常に温和な性格で、一緒に暮らしているゲンキに対してだけではなく、僕たち飼育の担当者にもとても優しく接してくれました。                                        2年ほど前より蓄膿症が悪化したのですが、1日3回の患部の洗浄や消毒を嫌がらず頑張ってくれました。                                         また、ゴリラたちは新しい担当者に変わるといろいろ試してきて、てこずらすことが多いのですが、彼の場合そんな事もほとんどなく、とても仲良くなれることができました。

また、いつも気を張っていて、口を真一文字にしている事が多かったのですが、熟睡している時は、全く違う表情をしていました。凛々しい顔も素敵だったのですが、この寝顔は僕の1番のお気に入りの顔となり、ず~と頭の中に残っています。

お話ししていると、いろいろ思い出し目頭が熱くなってきてしまいますが、ゴンや昨年亡くなったヒロミの死を無駄にしないように、前向きに何か進めていこうと思います。                                                残念ながらゴンの子供を見ることはできなかったのですが、当園にはまだメスのゲンキが暮らしています。何とか彼女にも母親になってもらいたいと願っています。もちろん繁殖ばかりでなく、退屈な時間を減らすために、エンリッチメントなどにも力を注いでいこうと考えていますので、これからも温かく見守ってください。

本当にあなたの担当になって幸せでした。ありがとう。ゴン!

                   ニシゴリラ担当  長尾充徳